第四十一話 ページ44
side小織
確かに驚いた
三社鼎立の一翼を担う組織だ。知らない訳ない
太宰｢私ね、人を救う側になって……
織田作がAに何故そう言ったのか判ったよ
私が武装探偵社員である事も、
君の義父がポートマフィアの首領なのも……君の為になる｣
｢……！｣
何て、優しい顔をしているのだろう。どうして気付けなかったんだろう
私は……こんなにも大切に思ってくれる人がいた
太宰｢君はまだ子供だ。私達より幾らでもやり直せる
君が悩める時、助けが必要な時_____
君の力になれる
私達は嘗て、“苦い生を引き延ばしてまで求めるものなんて、無い”……そう云った
織田作は死に行く中……そんな事を云った11歳の少女に、自分の養っていた孤児達を重ねた
これからはAには自由に生きて欲しい、と
苦い生だったとしても、私や君の義父のように大切に思う人が必ずいると。
織田作もその一人だと、君に気付いて欲しかったんだ｣
｢治…わた、私は……｣
太宰｢Aの思うままに動けばいい
全てを自身で解決する必要なんて無い
君の思う不安の種は、大人(私達)に任せていい事なんだ
これからを生きていいんだ。価値を見い出していいんだ｣
幾年ぶりに、涙が……
｢治……涙がっ、止まら、ない…｣
重荷が…解けた気分だった
治が抱き締めてくれている。頭を優しく撫でながら
｢もう大丈夫｣と、安心させてくれる
『ストレイドッグに』……
彼らが大切な友であるように、
『何時でも帰っておいで』
かけがえのない家族であり、居場所であるように
何方も大切で、宝物で、そのどちらにも傷をつけたのは私の様に思えて
そして私は怖くなって何方からも逃げた。
それでも……私の事を、赦してくれる。大切にしてくれている。今も_____
どれ程嬉しかった事か
太宰｢暴走が怖いなら、死者の異能を使う時は心を落ち着けるための何か唱えると良い
あの蛞蝓みたいに……癪だけどね
君の高校生活について、何に悩んでいるのかは判っている
________もう、大丈夫だろう？｣
ゆっくりと治が腕を解く。
私は涙を拭って治を見て、頷いた
｢治が探偵社で、ヨコハマで“人を救う”なら
私はヒーローになって、“人を救う”
それまで探偵さん、私が本当に困った時｣
助けになってくれる？
太宰｢勿論、任せ給え。約束だ｣
…治と笑い合えたのも、四年振りだった。
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筰(さく(プロフ) - mさん» 主人公の時系列を探偵社に所属した太宰さんに合わせているので、いつか必ず出す予定です！ありがとうございます、頑張りますね (2020年6月13日 13時) (
レス) id: b67efb4444 (このIDを非表示/違反報告)
m - 面白いです！太宰さんが好きなのでいつか出てきてくれると嬉しいです！頑張って下さい！ (2020年6月13日 11時) (レス) id: 4054b1e03d (このIDを非表示/違反報告)
筰(さく(プロフ) - 零さん» ありがとうございます、頑張っちゃいます (2020年6月12日 23時) (レス) id: b67efb4444 (このIDを非表示/違反報告)
筰(さく(プロフ) - こおりさん» ありがとうございます、恐縮です(・・;) (2020年6月12日 23時) (レス) id: b67efb4444 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - すごい面白いです！！更新頑張ってください！！！ (2020年6月12日 22時) (レス) id: fb24472eb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筰(さく | 作成日時：2020年6月8日 21時
