第三十七話 ページ40
side小織
心情がミキサーで掻き回されているかの様な言葉の羅列だった
ずっと、黙っていた。黙って聞いていた
心操｢俺はお前の言葉に救われた！だから、
いつかお前が辛い時、助けてやれるようなヒーローに…
______ヒーロー科に編入してやるんだって｣
私の事を思って云った言葉。
想いが痛い程に、伝わる
嗚呼、こんなに大粒の涙を堪えていたのか君は。
私が何の気なしに云った言葉を、大切に思ってくれていたのか。
制服の袖で目を強くこすり、次からは堪えた人使くん。
私を見つめる人使くんの瞳が大きく揺れている
そして彼は言った。｢何か言い返せ｣と
私は答えることにした。
そう、友としての最適解を
｢雄英は……生徒を大切に思ってくれる。勿論、一人一人に
確かに私はヴィランに襲われた、そして倒した。
それは事実だ。狙われているのも……
ヒーロー科編入の件は、私の身の危険を考慮しての先生方の対応。これも事実
ヒーロー科に入ることが目的ではなかったのも、事実だ｣
一言一言に重みを乗せて、一つ一つ絡まった紐を解くように
それが人使くんへ伝わるように。本心を。
｢私はね人使くん、君がヒーロー科に編入する未来が見える、断言しよう。
本当だよ、私の勘は良く中るのだから｣
人使くんが目を見開く。
私は発言した時からずっと、“個性を使っていない ”
そして人使くんは今、“個性を使用している”
人使くんが口を震わせながら云った
心操｢何で…そんなこと、わかる｣
____『判るさ。誰よりもよく判る』
人使くん。君と共にした時間は短くとも、質がある。
あの時…治と私に云った彼の気持ちが今、よく判った
｢私は、君の友達だからね｣
______そこで個性が解けた。
人使くんはこちらを見、一言
心操｢ありがとう｣
振り絞るような声だった。
けれどそれだけで、私の言葉が人使くんに伝わった事が解る
人使｢もう一緒に居るのはお預けだ、A｣
そう云いながら、この場を去っていく
人使｢ヒーロー科編入したら、また一緒に飯を食おう｣
今の彼にとって、私にとって、最大の言葉だった。
｢楽しみにしているよ______｣
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筰(さく(プロフ) - mさん» 主人公の時系列を探偵社に所属した太宰さんに合わせているので、いつか必ず出す予定です！ありがとうございます、頑張りますね (2020年6月13日 13時) (
レス) id: b67efb4444 (このIDを非表示/違反報告)
m - 面白いです！太宰さんが好きなのでいつか出てきてくれると嬉しいです！頑張って下さい！ (2020年6月13日 11時) (レス) id: 4054b1e03d (このIDを非表示/違反報告)
筰(さく(プロフ) - 零さん» ありがとうございます、頑張っちゃいます (2020年6月12日 23時) (レス) id: b67efb4444 (このIDを非表示/違反報告)
筰(さく(プロフ) - こおりさん» ありがとうございます、恐縮です(・・;) (2020年6月12日 23時) (レス) id: b67efb4444 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - すごい面白いです！！更新頑張ってください！！！ (2020年6月12日 22時) (レス) id: fb24472eb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筰(さく | 作成日時：2020年6月8日 21時
