第三十六話 ページ39
side心操
今朝のHRで違和感があった
いや、あの襲撃事件のあった日……面談の時間からずっとAを見かけない
…違和感の正体は、担任の口から出た言葉で解消はされる事となる
C担任｢先日のヴィラン襲撃事件に小織が巻き込まれ、
汎用性の高い個性を使い多くのヴィランを倒したそうだ。
また襲われる可能性もある為、保護下に置かれる事になった
そこでヒーロー科編入を決定し、1-Aと共に纏める事が合理的との事だ
…これはお前達1-Cの身を守る(巻き込まれない)為でもある｣
クラスメイトは心配しながらも、
｢やっぱり小織さんは高嶺の花だったんだ｣
｢何でも出来るんだ｣｢小織さんは凄いなあ｣
｢ヴィラン倒しちまったんだってよ｣
｢どんな個性なのか聞いてれば良かったなあ｣
なんて
皆が憧れ、評価した。
けれど何故だろう。俺は、俺は
｢裏切られた気分だ｣
昼休み、いつもAと食事を共にする食堂の出入口付近に立ち、待っていた
すると小走り気味のAが見えた。俺と目が合うと立ち止まった
何て声をかけよう、大丈夫だったか？怖かったろ？無事でよかった？
優しい言葉をかけたかった。Aの方に歩み寄る
｢よォ優等生…ヒーロー科はどう？……外、出ようよ｣
違う皮肉が言いたい訳じゃねぇ、違うんだA
俺はそれから無言でこの時間人通りの少ない玄関外まで歩く
その間、黙って後ろを着いてきていた
……着いた。
足を止めると、彼女も止まる。
振り返ると、彼女と目が合う。
いつもの、不思議な雰囲気を身に纏う、彼女
｢裏切られた気分だ｣
違うんだ、責めたい訳じゃねえ
｢ヴィランに襲われた？制圧した？今も狙われている…？
保護下に置くのにヒーロー科編入？
ヒーロー科には興味無いっつーのは嘘か！？俺を馬鹿にするための！｣
無事でよかった、って。
｢なんで黙ってる？俺の個性のせいか！？
お前の個性ならそれに逆らって話せるだろう！｣
違う違うんだ俺は
お前の辛い時助けになれるようにって、それが今なのかもしれないのに何で
___『素敵じゃァないか、人を傷つけずに人を救うだなんて』
｢俺はお前の言葉に救われた！だから、
いつかお前が辛い時、助けてやれるようなヒーローに｣
その為に強くなろうって
｢ヒーロー科に編入してやるんだって｣
思って、たのに
ああ、ダメだ
これじゃAを傷つけてるだけだ
……視界が滲む
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筰(さく(プロフ) - mさん» 主人公の時系列を探偵社に所属した太宰さんに合わせているので、いつか必ず出す予定です！ありがとうございます、頑張りますね (2020年6月13日 13時) (
レス) id: b67efb4444 (このIDを非表示/違反報告)
m - 面白いです！太宰さんが好きなのでいつか出てきてくれると嬉しいです！頑張って下さい！ (2020年6月13日 11時) (レス) id: 4054b1e03d (このIDを非表示/違反報告)
筰(さく(プロフ) - 零さん» ありがとうございます、頑張っちゃいます (2020年6月12日 23時) (レス) id: b67efb4444 (このIDを非表示/違反報告)
筰(さく(プロフ) - こおりさん» ありがとうございます、恐縮です(・・;) (2020年6月12日 23時) (レス) id: b67efb4444 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - すごい面白いです！！更新頑張ってください！！！ (2020年6月12日 22時) (レス) id: fb24472eb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筰(さく | 作成日時：2020年6月8日 21時
