目撃者は ページ34
「私はアンティークだなんて言ってない。
大体、おばあさんも、アンティークには少し年月が足りないねって言ってたし。」
「値段は？
まぁ、ああいうものって、値段あってないようなものだけど。」
「そうよ、自分が気に入って、納得した値段なら、それで満足って世界。
なんだってそうでしょ？
別に詐欺みたいなことしてないわ。」
話が食い違う…。
あちらは母親がアンティークと騙されて、高額なものを買わされたと言ってる。
「あれは売り物じゃなかったのを、隅で見つけて、どうしてもあれがいいって言うから…。」
「誰が、その時の様子を見てる人とかいる？」
哲也が聞くと、
「いつも、店で、お茶飲んでるおばあちゃん達なら、見てたわ。」
「どこのおばあちゃんかわかる？」
「知らない。
全部同じ顔に見えるもん。
似たような服着て、似たような髪型で。」
確かにそうだけど、言い方ね、(^_^;)
「わかった。
で、値段は？」
「アンティークでもないし、ただ形や細工が素敵な、それでもある程度は年月のいったものだから、アンティークの同じようなデザインのものより低い値段を言った。」
今回の金額は15万、ティーカップとソーサーのセット。
「微妙だね…。
興味のないものからしたら、高額だ。」
哲也は仕事柄、たくさんのそういうものを持っているからある程度は分かっているのかもしれない。
何気にアンティークとか好きだからな。
「でも、なんでそんな相場も調べずに、適当な値段をつけたの？
こうなること、目にさえるでしょ？
プロとして恥ずかしくないの？」
言うべきことは言わないとな。
どうも、ここの家は、この娘の言いなりのところがあるから…。
「思ってたわ、相場をって、そしたらその日に限って、息子をみててくれる人がいなくて…。」
「それは、理由にならないよ…。」
哲也は冷静に言い放つ。
「で？
息子さんの面倒をみながらだから、調べるの面倒くさくなった？」
普段は母親に任せきりだと聞いた。
だから今も息子くんはバァバから離れようとしない。
「息子が泣き出して…一度は泣き止んだから、応対してたら、また泣き出して…全然泣き止まなくて…仕方なく店に連れて出たの。
おばあちゃん達が見ててくれるって言ったから。」
「それなら調べられたよね？」
「すぐにまた泣きだしたのよ！
その時に、おいくらって聞かれて…お茶も出さなきゃって…」
キャパオーバーだな。
「だからって、自分の息子を殴ることないだろ？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みお(プロフ) - 将ちゃま男らしいっす(^_^*) これ以上の波風は立てたら気まずい空気になっちゃうから、堪えてね。 隆二はすんなり引かんやろうな。（ーー；） まぁ男気は持ってるから小狡い仕掛けはせんやろし、できんやろ(爆) (2020年4月1日 0時) (
レス) id: e2d17f76d5 (このIDを非表示/違反報告)
黒木蓮(Kuroki･Len)(プロフ) - 皆、ありがとう(はあと) (^з^)-☆ ﾁｭｯ (2020年3月31日 22時) (レス) id: 6a7a2c1ba4 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - つくよみさん» 将ちゃまと月子も入ってんに決まってるやん*\(^o^)/* ４人でワンセット(爆)(*ﾟ▽ﾟ*) (2020年3月31日 22時) (レス) id: e2d17f76d5 (このIDを非表示/違反報告)
つくよみ(プロフ) - みおさん» 愁達の達に私も入ってるんかしら？個別でも用意するよ！お姉ちゃんだからね(*^^*) (2020年3月31日 22時) (レス) id: 582338d1af (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - ねえ〜達もあちゅいあちゅい(笑) ベビちゃん用品って色んなの揃ってて迷う〜ヽ(´o｀； ママとねえ〜は無駄の無い買い物で尊敬です。(*^▽^*) みおからもプレゼントするんで欲しいの選んでね。 愁達からも徴収するからお高いのでも大丈夫よん*\(^o^)/* (2020年3月31日 21時) (レス) id: e2d17f76d5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月詠 | 作成日時：2020年3月23日 2時
