それでもお兄ちゃん 4

よろしく、大地。 ページ6

「月ちゃん、今度僕んち犬飼うよ。
　見せてあげるね！」

双子と瑞樹を連れて月ちゃんの様子を見に来た。
そしたら早速蒼が月ちゃんに話してる。

「わぁ、いいなぁ。
　蒼君の家ワンコが来るんだぁ。」

あ、月ちゃんは動物好き、反応してる、いい傾向かも。

「今ね、えっとほけんじょのとじょうかいっていうのに行ってるの。」

蓮もニコニコして話す。

「ほけんじよ。とじようかい。」

「月ちゃん、ごめんね、じょうとかいだよ。」

月ちゃんがわからない言葉を大きくひらがなでスケッチブックに書くと、健一さんがそれを見て

「貸してごらん。」

って言って下に保健所 譲渡会って書いたあとその意味を説明する。
わかると月ちゃんは

「ありがとう。」

って微笑んで健一さんを見る。

いい雰囲気なんじゃなーい！
ねーさん嬉しいよ。

「どんなワンコ？」

「柴犬だよ。ママも好きなんだよ」

「いい子がいるといいねぇ。
　楽しみだなぁ。」

「蓮がお散歩できるようになったら、月ちゃんとこにも連れてきてあげるね。」

「うん、でも車には気をつけてね。」

そのうち瑞樹がぐずりだしたから帰ってきた。
けいたんに様子を伝えると、黙って頷いてニッて得意の笑顔で笑ってた。

子供たちには命の大切さを教えるいいチャンスだから、けいたんとも相談して、譲渡会で犬を、引き取らせてもらうことにした。

何度も参加して、色んな犬を見せて、我が家のわんぱくな子供たちの運動量でも大丈夫なタフな子で、そんなに大型犬ではない子を探した。

いよいよ我が家に貰い受ける子が決まり、名前は“大地”という2歳のオスの柴がうちの子になる。

譲渡会に出る子は行った先でまた捨てられたり、保健所に戻ってくることが無いように、きちんと躾がされていて、病気などはあればわかるようになっている。
あとは人間との相性や、飼われる環境等はきちんとみられる。

早速、ワンコが来てもいいように環境を整えて待った。
明日はいよいよ大地を貰い受けに 行く日、けいたんは家族をリビングに集めた。

「明日は大地が来るな。
大地は悪い人間に虐められて捨てられて、何日もご飯ももらえず、弱っていたところを助けられた犬だから今度はうちではみんなで大切にしてやろうな。」

「「はーい、」」ヾ(･ω･`)ヾ(･ω･`)

双子は手を上げる。

「ちゃんと世話しろよ。
ママばかりにやらせるなよ。」

「「はーい」」( ･ω･)ﾉ( ･ω･)ﾉ

大地が家族になりました。

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