それでもお兄ちゃん 4

薬を… ページ48

「あなたは岩田グループの前会長のお孫さんだね。」

「そう。
ずっと知らなかったけどそうらしい。」

俺なんか捕まえてる暇あったら岩田を調べろよな。

「野替愁平さんも？」

「あいつは妹の旦那。
けど、商才あるみたいでばーさんに目つけられて。」

「これだけ芸能界にこの薬が出回ったのはあなたの力もあるんじゃないですか？」

「それどこで調べた？
マジで言ってるなら見当違い。
髪でも尿でも調べてよ。」

「わかりました。
必要なら検査はいずれ頼みます。
本日はお帰りください。」
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「あなたも今回の件は知ってた？」

「知りません。うちは岩田グループ
　ではないので。会計も全く別。
　会計士も別です。」

「奥様のお祖母様に力を借りて今の地位があるんでしょ？
奥さんに頭上がらない？」

「いいえ。
妻とは岩田との関係がわかる前から付き合ってますし、そのことで妻を侮辱されるなら今すぐでも会社は辞めます。
あなたの所属とお名前教えてください。」

「検査の必要な時は協力願います。
　本日はお帰りください。」
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将吉君、愁平君、健さんが帰ってきた。
いきなりだったからまだ健さんには月ちゃんのこと伝えてなかった。

「愁！早かったね！」

みおちゃんは愁平君に駆け寄った。

「将ちゃん！良かった…。」

愛ちゃんは涙ぐんだ。

「月は？体調悪い？」

自分にくっついてくるはずの月ちゃんがいなくて、健さんは客間を見に行こうとした。

「月姉は？」

そうだここにシスコンモンスター
(ヽ(Φ_Φ)ﾉﾈｰﾁｬﾝﾗﾌﾞﾆｬ、ｶﾞｵｰ)
がいたんだった…( ﾟдﾟ)

「ケンチすまん、月子…岩田につれていかれたんだ。」

けいたんは頭を下げた。

「健さんごめんね！
気をつけてたの。
でも騙されて。」

みんなでどうやって月ちゃんが岩田の手に渡ってしまったのかを話した。

「…そうなんだ。
大丈夫、月はわかってる。
きっとテレビを見て愁平君を助けてほしいと思ってる。」

「健一さんに色々教えてもらえなかったらこんなに早くは帰れなかった。
やらしい聞き方して怒らせて拘留を長引かせるんだ。」

「ねぇ、愁。
今度は健兄に協力して月姉を助けてよ！」

「うん、もちろんだよ。」

「岩田…ぶっ飛ばす！」

「将吉、それは俺のセリフだ。
取るな。
今度は許さない。」

「薬、飲んでないなよね？
岩田に頭下げてもいい、薬を飲ませないと、月が…。」
　

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