それでもお兄ちゃん 4

覚悟と準備 ページ45

もしかすると俺のとこにも来るな。
婆様の孫は岩田と同じだもんな。
一応芸能人させてもらってるし…。
愁平と俺はやられるな。
でも悪いことしてねーから強いけど。
愛ちゃんには言っとこ。

「もしもし？
あのね、愛ちゃん。
明日芸能界ザワつくの、で、俺の話題も出ると思うけど、大丈夫だから待ってて。
詳しい話は月姉かケンチ君に。」

「了解！
今、二人は啓司さんとこだよ。
健一さんは愁平さんと動いてる。」

「愛ちゃんもそっち行ってな。
　多分報道ハンパないから。」

「将ちゃん…大丈夫？」

「俺は大丈夫。やましくないから。
　愛ちゃん大好きだよ。
　待っててね。」

「うん…がんばれ。」

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「絵美ちゃーん、お庭お水あげてくるね。」

「無理しないでね。
　お庭だけだよ、外出ないでね。」

過保護にしてもらってるなぁ。
思いながら車椅子で庭に出て、ホースでお水を撒いた。
水を受けた植物がすごくキラキラして綺麗。そろそろ蒼と連が本家に着く頃かなぁ。
今日は陽ちゃんが連れてくるはず…

「あのぅ、すみません！
　助けてください！手を貸して！」

女の人？絵美ちゃんのママ友さん？

「どうされました？」

「すぐそこで女の子が倒れてて、男の子が蓮、蓮！って…」

「蓮！どこですか？！」

「すぐそこです！」
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　✲
「ママぁ！ただいまー！」

あ、蒼だ！

「ママ、良陽ちゃんと陽おばちゃんが来たよ。」

「蓮おかえり！
　お庭に月ちゃんいなかった？」

「？いなかったよ。
ホースが出てたから、陽おばちゃん片付けてた。」

ちょっと…月ちゃん？

「陽ちゃん、ホースありがとね！
　月ちゃん見なかった？」

「月ちゃん？
いなかったけど…門開いてたよ。」

「大変だ！
ちょっと子ども達見てて！
おやつは机の上！」

お店との扉を開いて小さな声でけいたんを呼んだ。

「どおした？」

「月ちゃんいなくなった。」

「…んだと？わかった。
絵美はうちにいてくれ、俺探してくる。
良兄に連絡して！」

「わかった。
本家からの道にはいなかったって…。」

「わかった。
すぐ戻るから
この辺り見てくるだけだ。」

愛ちゃんが不安げにしてたから呼んで話をした。

「それならあいつのとこに！」

今は静かに待とうと落ち着けて、今日は上がったらうちにいなね！
とうちにいるように伝えた。

月ちゃん…出るなって言ったのに…。
無理やり？
カメラだカメラ！

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