それでもお兄ちゃん 4

過去には妬きたくない ページ37

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「月、こっち向いて。」

如月帰ってからご機嫌斜め。
仕方ないよな…。
ベッドには入ったけど背中向けてる。

「つーきこ。」

それなら背中からくっつく。
拒否らないけど黙して語らず…。

「何したの？」

「ん？」

「健一郎君は如月さんに何をしたの？」

「何もしてないよ。
少し付き合ったというか…何回か部屋に泊らせてもらった。
飲みの日とか終電なくて。」

「ふぅん。」

「ねぇ、月ちゃん。
過去の話だよずーっと前の話。
だから許して、ごめん。」

くるっとこっちを向いた涙目の月。
抱き寄せても拒否らない。

明るくて元気で強くて自立してる歴代の彼女さんは皆さんああ言う方？
私を睨んでまっすぐに背を伸ばして…

「マラソンどころか満足に歩けなくて、甘えてばかりでごめんね。
過去にヤキモチなんて妬きたくないのに…ごめん。」

「月は謝らなくていいの。
全部俺が悪いの。
マジでごめん。
月が好きなんだ。
甘えてよもっと。
甘えたでかまちょでそんな月が俺は好きなの。」

「健一郎君、健一郎君って呼ぶ度に私を見るの…やだ。
優しく話してる健一もやだ。
健一のおバカ。
もう言わない。」

月はそれだけいうと目を閉じた。
眠れるはずなんてないのに。

「月子…ほんとにごめん。
　でも、夜にはもう来ないと思う。」

キスしても拒まないから狼さんしてもいい？
耳ぐらい出してもいい？
なんてキスの途中思ってたらスマホが震えてる…。

「剛典さん、入院しなくてよかったんだって。」

岩田…腹立つ、邪魔すんなよ、片耳出てたのに…。
っていうかラインすんな！
それきっかけに腕の中を離れた月は

「手を繋いでもいい？」

つて言って俺の小指を掴んだ。

なんで今更如月…。
別れ方？自然消滅ってか付き合ってないし…俺的には。
泊らせてもらった…のはあるけど、うちでもいいよなんて誘ったのあいつじゃん。
若かったしさ、狼さんも…。
ごめんなさい(_ _;)
女性たちには怒られそうだな…。
＊
　＊
＊
　＊
「最低だな、ケンチ。
　どこまでチャラかったんだよ。」

啓司に怒られ…

「迎えいくんじゃなかったわ。
　お前のせいじゃん？」

哲也に怒られ…

「もう月姉に触んな！
　汚れる、汚らわしい。
　月姉にさわんなー(ΦωΦ)−3」

将(ΦωΦ)にも怒られ…
もちろん女性達からも非難轟々で…

ごめんなさいm(_ _)m
ちゃんとします、過去のオレ。

　
　

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