哲也の約束 ページ14
たまには行ってやるか。
大学の帰り、月子の様子を見に行った。
ケンチを連れ帰った日に行って以来だ。
「月子〜どぉだ?」
「あ、哲也、いらっしゃい。」
車椅子でキッチンにいた。
「動いていいのか?」
「うん、休み休みならいいって。
今帰り?」
「うん、しばらく来てなかったから顔見に寄った。
記憶どうだ?」
少し微笑んで俯く月子にまだだめかと思った。
「でもね、健一さんの香りはなんだか覚えてる気がしたの。」
お前、いつも香水の瓶握ってたからな…。
香りは思い出とリンクするらしいからいいかもしれないな。
「犬みたいな鼻だな。」
「哲也は啓兄の所のワンコ見た?」
「まだなんだ。
雪花と灯里が見たがってるから今度行く。
お前は?」
「私もまだなんだ。
早く会いたいなぁ。」
「またみんなで来るよ。
ケンチは?お前一人なの?」
「ううん、事務所にいるよ。
あの奥だよ。行ってあげて。」
言われて事務所に行くと、大きなデスクに真剣な顔したケンチ。
「いい感じだな。」
「色々とあるけどなんとかな。
岩田に手を焼いてるのと、親父との話が大変だけど。
月と距離が縮まってきて助かる。」
幸せそうな顔しやがって…
「一緒に寝てんのか?」
「うん、二、三日前から。」
「具体的に述べよ。」
「やだね、ヱロ教授。
ほんと、寝てるだけ。
ゆっくり、怯えさせたくないから。」
「岩田のこと、俺も話してみる。
ばーさんがあいつに俺と月子に
話を聞くように言ったらしくて。
でも、俺、前の事が許せなくて月子に頼まれたときいい返事しなかったら、あいつが話をしてやってて…こうなってるから。
少しは悪いと思ってんだぞ。」
「うん、頼むよ、双子の片割れさん。
頼りにしてます。」
なんかケンチに素直に言われるとつまんねーの。
でも、絵美姉さんはこいつを連れ帰る時活躍してたから、月子を助けてくれたことになってばーさんも喜んだるだろうから今度は俺なんだよな。
「またうちにも来いよ。
雪花も喜ぶから。灯里と二人きりもストレスたまると思うんだ。」
ケンチも少し元気になってきたし、またもとの夫婦に戻るといいな。
月子には生きてもらわないと。
66人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つくよみ(プロフ) - よぅさーん( ´ ▽ ` )ノありがとです(*^_^*) (2019年4月12日 13時) (レス) id: 582338d1af (このIDを非表示/違反報告)
y0u(よぅ)(プロフ) - おぉ〜!!月詠さん、誕生日おめでとうございます!! そして、移行おめでとうございます♪ (2019年4月12日 12時) (レス) id: 689dff7acf (このIDを非表示/違反報告)
つくよみ(プロフ) - 黒木蓮(Kuroki・Len)さん» 絵美たんありがとー( ´ ▽ ` )ノ そうね、オイチイモノは楽しみに取っておいて、回復したらご褒美に食べるね(*^_^*) (2019年4月12日 11時) (レス) id: 582338d1af (このIDを非表示/違反報告)
つくよみ(プロフ) - ユキさん» ユキちゃんありがとー( ´ ▽ ` )ノ 誕生石ダイヤ、ヴィトン好き♪お金のかかる生き物のようです(笑)(;^ω^) (2019年4月12日 11時) (レス) id: 582338d1af (このIDを非表示/違反報告)
黒木蓮(Kuroki・Len)(プロフ) - 皆様、おはこんち〜 (〃´▽`) (2019年4月12日 11時) (レス) id: 6a7a2c1ba4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月詠 | 作成日時:2019年4月2日 22時