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二人暮しを始めよう ページ2

「健一郎さん、健一…。」

噛みしめるようにゆっくり言った月姉を優しい眼差しで見ていた健一兄さんは

「また、二人の時間をやり直そう。
 ひとつずつ、ゆっくり。
 時間はたくさんあるから。」

月姉に目線を合わせて言った。

「…あの、全部覚えてなくて…。
教えてくれますか?
今までのこといろんなこと…。」

月姉が覚えてたのは日常的なことと自分の月子という名前だけ。
字も覚えていた。

だけど、自分がなぜ病気なのか、フランスに行っていたこと、この家のこと、みんなのことなんかはすっかり忘れていた。
その夜は

「あまり一気に進めても、月子が混乱するだろう。」

という良兄の意見で、みんなは帰った。
不安だろうからと健一兄さんはソファで寝たと聞いた。
次の日の朝食のあと、将兄と愛ちゃんはマンションへ戻ったらしい。

健一兄さんはすぐに岩田に今まで借りた分のお金を返し、月姉の契約を解除した。
それから酒蔵の蔵主さんに事情を話し、きちんと手続きしてあちらを辞め、自分の仕事に戻った。
蔵主さんも良い方で、今度は健一兄さんと経理の方の取引をしてくれたと聞いた。

その合間に月姉には、ひとつひとつ思い出の場所、(最初は二人が通っていた高校へ行ったらしい。)
へ連れていき、思い出を話し、記憶をたぐり寄せることを繰り返す作業をしていくみたい。

子供みたいになってしまった月姉は、子どもたちに好かれ、月姉の家は黒沢家の託児所と化していた。
食事が絵美ちゃんの言うところの

「月姉のごはん」

に戻り、健一兄さんは少しずつやつれていたのが元気になっていくように思えた。

まだ、寝室は別。
健一兄さんは客間で寝てるみたい。
少しずつ落ち着いてきたのでみんなそれぞれ健一兄さんに

「言いたいことは言って、わだかまりをなくせ。」

という良兄の声で一家族ずつ健一兄さんと話をすることになった。

言いたい事がある 1→←兄、帰宅



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設定タグ:EXILE , EXILETHESECOND , 三代目JSoulBrothers   
作品ジャンル:エッセイ/日記
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つくよみ(プロフ) - よぅさーん( ´ ▽ ` )ノありがとです(*^_^*) (2019年4月12日 13時) (レス) id: 582338d1af (このIDを非表示/違反報告)
y0u(よぅ)(プロフ) - おぉ〜!!月詠さん、誕生日おめでとうございます!! そして、移行おめでとうございます♪ (2019年4月12日 12時) (レス) id: 689dff7acf (このIDを非表示/違反報告)
つくよみ(プロフ) - 黒木蓮(Kuroki・Len)さん» 絵美たんありがとー( ´ ▽ ` )ノ そうね、オイチイモノは楽しみに取っておいて、回復したらご褒美に食べるね(*^_^*) (2019年4月12日 11時) (レス) id: 582338d1af (このIDを非表示/違反報告)
つくよみ(プロフ) - ユキさん» ユキちゃんありがとー( ´ ▽ ` )ノ 誕生石ダイヤ、ヴィトン好き♪お金のかかる生き物のようです(笑)(;^ω^) (2019年4月12日 11時) (レス) id: 582338d1af (このIDを非表示/違反報告)
黒木蓮(Kuroki・Len)(プロフ) - 皆様、おはこんち〜 (〃´▽`) (2019年4月12日 11時) (レス) id: 6a7a2c1ba4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月詠 | 作成日時:2019年4月2日 22時

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