雌ライオンはひとりでいい 2

メンさんの仕事 ページ37

SWAY(野替刑事愛称)さん
人使い荒いからな。
オレ達は公務員〜♪

あ、このマルタイ(対象者)
商社の営業部長か、それなら
OLのおねーさんたちに聞き込み
しよう。

沢山のおねーさんと話せた。
しかし、このマルタイ女癖
悪そうだな…今の人に落ち着く
までに何人も愛人変えてるじゃん。
いくらおとなしい奥さんでも
腹立つだろ…。
別にそんなかっこよくもないのに
やっぱり金持ってるから？
金持ち強しなのかなぁ…。
ヤダな。
とりあえず報告だ。

「お疲れ様です！」
「お、メンさん早いね〜、」
「時間だから…。SWAYさんのせいで
　残業じゃないですか…。
　上から睨まれるのイヤですよ。」
「で？調べたか？」
「はい、この人かなりの女好き
　てすね、今の愛人さんに落ち
　着くまでに少なくとも4人は
　愛人がいます。」
「じゃあ前の奥さんの時から？」
「ですね。結婚と恋は別物って
　普通に言ってたようです。」
最低だな…。でもこんな男でも娘は
可愛かったか…。

「飯食いに行こか？」
「ごちそうさまです！」
「何食いたい？タイムカード押し
　といて、俺のも。」

「やっぱり肉か、ハンバーグ
　ならいいぞ、たくさん食えよ。」
「焼き肉…」
「ひき肉焼いてるだろ？」
「やっぱり女の人は金なんすか？
　なんか今日いろんなおねーさんと
　話ししてたら女が怖くなった。」
メンさん…怖くなるほど付き合って
もないだろ？
「ないよりはある方がいいよな？」
「まぁ、そりゃ…。
　今日のおっさんもそんなに
　かっこよくもないのにモテてる
　から…。」
「な？ここにもいい男がいるのに。
　どこ見てんだろな？」
「いい男…見えないっす。」
「お前…もう食うな！
　付け合せの野菜だけ食え！」
「ご、ご、こめんでぃー。」
愛人ねぇ…。
ひとりの妻も幸せにできねぇ男が
他の女作ってんじゃねーよ。
だから男が余るんだろ！

明日からメンさんには
被告のことを調べてもらお。
俺よりでかいハンバーグ
食べたんだから、その分きっちり
働いてもらうからな。

俺は娘のこと、もう少し
深追いしたい。

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