雌ライオンはひとりでいい 1

そこにあるのは愛 ページ38

「元気？新婚生活とお？」

哲也さんがリカさんに聞いてる。

「まだ新鮮な部分もあったり、もうフルムーン？な部分もあったりだよ。」

「え？まだ1ヶ月くらいでしょ？
　ラブラブなんじゃないの？」

お昼はあんかけ焼きそばにして、トマトのサラダや棒々鶏も添えた。

「ひまたんとってあげる。」

サラダを取り分けたいらしく、ぐちゃぐちゃにするから止めると怒ってる。

「しかしあの新人さんはひどいね。
良平も困るでしょ？
王子の従姉妹らしいけど向いてないんじゃない？」

哲也さんも私に対する凪ちゃん見たからなぁ…

「先生、田崎先生に言ってよ。
このままじゃ、あの事務所みんな疲れ切っちゃうよ。」

「オレはもう関わらないの。
　リカさん言ったらいいじゃん。」

「言ってもいいけど、
　ケンジロに影響あるのは嫌だし。」

リカさん山下先生を思ってるから、そこにあるのは。愛だもんね。

哲也さんが私を帰らせたのも愛。
ひまと私への愛情なんだよね。

敬浩君はいつまで凪ちゃんを見るつもりなんだろ…。
大先生は現状を知っているのかな？
凪さんのご両親は娘さんのこと知ってるの？

私がいなくなって少しは凪ちゃんが良平先生の新人研に集中できればいいな。
そうすれば良平先生は少し楽になるだろうし、敬浩君も悩む時間が減る。

「A？大丈夫？」

哲也さんに言われてはっとする。

「ごめん、考え事してた。」

「Aさん、やりかけの仕事気になるんでしょ？
もうやめなよ、体壊してまですることないから。
土田先生の言う事聞いて自分を大切にして。」

リカさんに言われて頷いた。
哲也さんの視線が痛いです。

リカさんは、三時頃、夕飯を買って帰ると言い帰っていった。
散々愚痴を言ったかスッキリしたって笑ってた。

山下先生はリカさんがいるかきっと大丈夫。

将吉先生からの電話→←リカさんの愚痴

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