やっぱりお兄ちゃん3

絵美ちゃんの予感 ページ48

「月、帰ろうか？」

健一くんだ。
階段を上がってくる。

「おかえりなさい。
　お仕事お疲れ様。」

「ただいま。お熱出なかった？
　頭痛は？大丈夫？」

いつものままの優しい健一くん。
一応啓兄のお家だからただいまのキスは頬に。

「ごちそうさまです。」

愁平君…見てたんだ。
恥ずかしぃ。
この時間はみおちゃんバイト。
さっきまでみおのことを電話で友達に惚気てたのに。

「どういたしまして。」

健一くん平気なの？

「月さんお待ちかねです。」

そう言って笑う愁平君と別れて、下で二人に挨拶して、裏口から帰る。

「月ちゃん！ちょっと待って。」

絵美ちゃんに呼び止められた。
いつもはおやすみ〜って手を降ってくれるのに。

「これ、おかず持ってって。
　無理しちゃだめだよ。
　うちなら夜中でも電話して。
　また明日待ってるからね。」

「うん、遠慮なく貰うね。
　絵美ちゃんも無理だめだよ。」

お腹にも

「おやすみね。」

と声をかけた。

「健一君！気にしててね！」

「はい。おやすみなさい。
　啓司にもよろしく。」

部屋に戻る車の中

「今日何かあったの？
　絵美さんえらく気にしてた。
　体調崩した？」

「ううん。比較的良かった方。
でもね、啓兄も勘みたいのあるんだけ
ど、絵美ちゃんかなり鋭いの。
何か感じいるのかもね。」

「じゃあ啓司は浮気できないね。」

「しないんだよ。啓兄一途だよ。
絵美ちゃんと付き合ってからは特に。
健一くんとは違うから。」

「反省してるじゃん。
社会に出てからは、月だけでしょ？
俺の方が夢中じゃない？
離したくないんだから。」

今はそこに戻っちゃいけなかったか…。

「誰に来てもらうか決めた？」

「上二人は今赤ちゃんいるし、哲也も
結婚控えてるからお話は
ひとりで聞く。
心から笑ってて欲しいから。
あとは下だから。」
、、
「将吉かと思ってた。
あいつも、月にだけっての
あるでしょ？」

「今回は重すぎるから。
やっと、ストーカーさんの問題が
終わりそうなのに。」

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