やっぱりお兄ちゃん3

失恋なのかな… ページ4

あのまま、先生のお部屋に行ってたら、どうなってたのかな？
みおちゃんみたいになってた？
でも、違うと思う。

哲兄を恨むのは、違う。
そんなことわかってる。
だけど好きだった。
ドキドキしてた、先生に。
先生は、哲兄をなんで知ってるの？
哲兄を知ってる人の関係者？
そんなのどうでも良かった。
先生が、王子様で良かった。

「ゆきちゃん
佐藤大樹君って知ってる？」

「学校のクラスの…」

なんで健一さんが知ってるの？
　
「今、下に来てるんだけど、
いいかな？」

「あ、はい。」

「こんばんは！
授業ボイレコに録音したから…。」

「ゆきちゃんのお友達？
　どうぞ座って。」

月姉、ソファに座らせなくても
いいって。

「ありがとうね。
助かる。」

「みんな受験勉強してることが多くて、
自習ばかりなんだけどな。
黒澤が来ないから、みんな心配してる
よ。」

「ねぇねぇ、健一くん。
あの男の子、ゆきちゃんが好きだよ
ね？」

「だろーな。
かわいいよね。」

「中々のイケメンさんだよね？」

「確かに。
いい感じになってくれたら、恋の傷も
癒えるかもな。」

「私達、おじさんおばさんだね。」

「おにーさんおねーさん！」

「たまには学校来いな！
卒業式は出ろよ。
何か嫌なことあるなら、言って欲しい
けど。」

「うん、卒業式は行くね！
　みんなによろしく。」

「また来てね。」

「お邪魔しました！」

「ゆーきーちゃーん。 」

「なに？月姉」

「大樹君っていい子だね。」

「うん。
いい人だよ。」

「普段も仲いいの？」

「普通に友達かな。」

賢一郎さんまで、ふたりしてニコニコしちゃって…なんなの？

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