やっぱりお兄ちゃん3

おでん大会IN寺辻家 ページ18

何故かみんなでワイワイおでん大会になった。
月はソファに座って、みんなを見てる。

そばに行って、何食べたい？聞こうとしたら将吉君

「ねーは？何食べる？」

病院でも責任感じてたから、きっと何かしたいんだろうな。

「大根とロールキャベツ、あと卵。」

右手も使えないし、ここは甘えるしかないだろうな。

「ねー、はい、あーん。」

ってそこまでやるの？
それ俺の役目なんだけど…。
まあこれからたくさんできるからいいけどさ。

「妬いてますーって顔に書いてるよ。」

哲也か。

「書いてねーわ。」
　
「でもまぁ、頼むな。
　将吉は通うみたいだから。」

結局心配なんだ。

「押したのが俺絡みなら、きつい。
かと言って、将吉絡みでも複雑。」

そうだろうな…確かに。

「警察にも聞かれてたけど、
顔見てないって。
覚えてるのは黒い車と、運転手の顔、
将吉君の声」

「あぁ、電車の運転手の話しだと、
飛び込みの人と最後に目が合うらしい
からな。
それと同じだな。」

哲也と話してる間も、将吉君は、甲斐甲斐しく世話焼いてる。
絵美さんや雪花さんも、いるものや困ることはないかと聞いたり、準備するためにメモしたりしてくれてる。
こういう時、兄妹っていいなっていつも思う。

食後の薬があるからと思ってたら

「ケンチ君、薬どこ？」

将吉君…オレやることないじゃん。

女子チームがきれーいに片付けて、
良平の

「月子の負担になる。
　みんな帰るぞ〜」

鶴の一声で、一人ひとり月に声をかけて帰っていく。
ニコニコして手を振りながら、
月もそれに答えてる。

「ねーちゃんまた明日来る。」

将吉君、一日中は勘弁して。

「明日からは届けますね。」

絵美さんはそう言ってくれた。
申し訳ないけどありがたい。
エレベーター2回に分かれて乗っていく
黒沢家御一行様。

「うちは騒がしくてごめんね。」

月は少し疲れた様子。

「月、疲れちゃった？
　痛いとこは？」

「全身。
　健一君、お風呂入ってきて。」

「ん、じゃあ後で体拭こうね。」

流石にこれは将吉君も出来ないだろ。
ってなんでオレ対抗心なの？

岩田だとしたら…→←お見舞い？≠宴会

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