負けてもいいよ３

幸せ振り撒き婚 ページ20

式の当日は快晴で二人が
選んだのはレストランウェディング
お写真は別撮りして和装も撮って
今日とは別のドレスで洋装も。
幸せな花嫁さんだ。

ご挨拶に行くと
「ひまたーん、なんて可愛いの。」
と美月ちゃんは淡いピンクの
ドレスが似合ってて、
隣で淡いグレーのタキシードに
身を包んだ微笑みの貴公子
岩田君がすでに泣きそうに
なってるし。

「いこいこ」
ひまにいいこいいこされて
笑顔にはなってたけど。
「A先生〜」
「新郎が泣かないの。」
「美月が可愛すぎて〜」
…惚気か。

美月ちゃんに
「土田先生はA先生に
　ドレスは？指輪は？」
と詰め寄られる哲也さん。
「オレは考えてるんだよ。
　本人が中々ねぇ。」
「私はいいの、ドレスとかは。」
「えぇ〜土田先生バージョン
　もみたい〜」

ぐずる花嫁を横目に新郎岩田君
「今日は幸せ振り撒き婚です。
　独身の先生多いから美月の
　友達たくさん呼んだし、
　席も工夫してあって
　一組でもできないかなぁって。
　あとはふたりが式挙げたいな
　って思うようにって美月が。」

私達はいいから。
今日はほんとにおめでとう。

カジュアルなお式なので
ひまがいても安心で
皆さんから可愛変わられて
ひまもはしゃいでる。
帰りは寝ちゃって重くなる
パターンだ。
「哲也さんあまり…」
飲まないでって言おうとした
私がおバカだった。

良平先生、哲也さん、健一郎さん
揃っちゃったら飲むよね…
帰りは私が抱っこだ。
良かった抱っこひもあるし。

リカさんと少し話したり
山下先生や敬浩君と話したり
色々と楽しんだ。

ふと思ったのは山下先生と
リカさんいい感じなのかな？
って思ったこと。
だとしたら…

「A帰ろうか？」
哲也さんが少し早めに帰ろうって
言うから
「せっかくだから三人で
　楽しんできていいよ。
　タクシー使うし。」
って言うと、良平は穂香さん
一緒だし、健一郎も薬の絡みで
そんなに飲めないらしいから
ひまも疲れてきてるし帰ろ。

ふと見ると健一郎さんと目が
合って小さく手を振ると
健一郎さんも同じように
片手を上げて別れた。
「オレともアイコンタクト
　して！早く〜」
哲也さん酔ってるし
「アイコンタクトするほど
　離れないでしょ？」
って言うと納得してひまを
抱っこしてる。

新郎新婦に挨拶して帰り道
ひまはぐっすり寝てるし
哲也さん酔ってるし…
ヒヤヒヤしながらなんとか
お家についた。
とりあえず二人を着替えさせて
寝かせたあと
私もお昼寝した。

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