いつでもお兄ちゃん 3

如月対策しています ページ4

「愁、明日はちゃんと気合入れて、ペタペタされないでよ！
されたら、みおといっくんには絶対に触れさせないからね！」

「だぁいじょうぶだって。
今回は、対策も考えてあるし。
それに二人に触れちゃだめなんて、拷問でしかないじゃん。
そんなのぜってーヤダね。」

親指立ててるけど(^^)bほんとに大丈夫？
愁の優しさは最大の魅力でもあるけど、大きな心配の種でもある。

こうなったらあとはジロちゃんに託すしかない。
あー神様仏様ジロちゃん様、我が家に平和を。
(￣人￣)ｱｰﾒﾝﾅﾑﾅﾑﾎﾟﾝﾎﾟｺﾘﾝ

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「社長、お約束の如月様がお見えです。
1番の応接室にお通ししました。」

1番応接室。
本当なら、4、5人以上のお客様用の部屋だ。
でも、その分机や椅子の感覚も広い。
変に近づこうとすれば不自然になるから、如月ペタペタ対策その１なんだな。

「おはようございます。
ご両親は今はどうされてますか？
介護している方はいますか？」

「おはようございます。
今は…ヘルパーさんが。」

「では、急いでお話しますね。
心配でしょう？」

「は…い。」

よしよし、如月対策その2。
いきなり本題に入って、余計な話をさせない。
話の主導権を俺が握る作戦。

どうよ、山下さん。
俺もやればできるんだから。

得意げに隣を見たら、眉間にしわ寄せで渋い顔。
もぉ、ノリが悪いんだから。
勢い大切よ。

「こちらでは、長期は無理なんですよね？
母の様な症状の者を預かってくれる場所はありませんか？
このままでは、父も私も倒れてしまいます。」

泣きそうな顔で俺を見る如月から、視線を書類に移した。
作戦その3、なるべく如月を見ない。
男の視覚に訴えてくる服装や、仕草がうまい如月には、見ないと言うのがいいい。

でも、一応お客様、全く無視もできず、言葉の最初だけは見て、書類や、山下さんに視線を移す。
これならハニートラップにはかからない。

今日も何やらそれらしいカッコですけど、俺には全く響いてませんよ。
初めての日のみおのパジャマ姿に比べたら、そんなの踏んづけてたむたむしてやるレベルなんだから。
3−( ﾟ∀ﾟ ) 思い出し興奮しちやった。
愁ちゃん恥ずかしい(//∇//)

「ん゛、ん゛ん゛っ！」

そんな、山下さん、わかってますって。
ビジネスモードスイッチオンですから。

「そうですね、公共の施設では、他の方の安全が確保できないので、無理ですね。
現状では、自宅介護か、悲しいですけど、精神科への入院の方が殆どです。」

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