いつでもお兄ちゃん 3

再来 ページ24

「」おはようございます。」
　
お店に入ると、

「「おはよー。」」

啓司さんと絵美ちゃんの声が揃ってた。

「凄いぴったり(＠_＠;)
さすがだね。」

そしたら絵美ちゃんがエプロンつけてるところに寄って来て、小さな声で言った。

「昨日はごめんね。
考えたら、電話するほどのことでもないよね。
謝りたかったの。」

「ううん、言ってくれてありがとう。
私も色々考えた。
気にしないから、大丈夫。
絵美ちゃんも気にしないで。」

絵美ちゃんは将ちゃんのお姉さんだもん。
心配するよね。

最近、ノブさんは毎晩来るようになった。
でも、誘われたりはしなくなった。
普通にお客さんなら、感じのいいノブさんは、いいお客様だ。

エビチリだけじゃなく、この店のメニューを、大体食べたんじゃないかな。
いつも啓司さんにも、

「美味しかったです。
ごちそうさまでした！」

とひと声かけて行く。
ほんとにいい人だ。

＊＊＊

ー 何をのんびりやってる？
　 ほんとに恋してるわけじゃないよな？

ー いえ、ターゲットの周りが警戒が強くて
　 それを解いています。

ー 相方さんは進んでるよ。
　 できないならあの話は無しだから。

＊＊＊

「久しぶりだな、愛。
いいとこに住んでるじゃん。
最近テレビで見るSHOKICHIって、あの時の男だよな？
会わせてくれよ。」

…バカ兄貴。

「なんで？
会わせるわけ無いでしょ。
関係ないんだから、帰ってよ。」

「お前さぁ、週刊誌とかにバレてんだろ？
かなりファンとかに虐められてんじゃん？
お兄ちゃんはお前の過去知ってんだぞ。
そういう態度でいいの？」
　
…こんなやつ、死ねばいいのに。

「お兄ちゃんさぁ、仕事でちよーっと資金が必要なんだよね。
SHOKICHI君ならお金持ちだろ？
少しお兄さんに貸してくれないかなって相談したいんだよね。」

「とうせそんなことだと思ったよ。
お母さんの、お葬式のお金、やっと返せたとこなんだよ！
借りる？返す気ないくせに。
帰ってよ！」

「お兄ちゃんの言うことが聞けないのか？
ちょっと来い！」

「やだっ！
叩かないで、殴らないでよ！
やめてよ！」

殺される。
また、殴られる。

「愛ちゃん？」

「月ちゃん！！」

急いで月ちゃんのそばに逃げた。

「どなたですか？
愛ちゃんに何か？」

月ちゃんにまでなんかしたら…。

兄はまた来るからな！と言って帰っていった。

「愛ちゃん、大丈夫？
どなたなの？」

「バカ兄貴。
ううん、あんなの、兄でも妹でもない。」

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