秘密 ページ19
後から知ったことだけれど、エアリナは精霊の街に住んでいるらしい。
「まあ、今はこっちにいるんだけどね」
笑っていたけれど、どこか寂しそうで、思わず抱きしめたくなった。
「なあ梨々花」
「あ、勇斗。何？」
ちらりとエアリナを見てから
「エアリナ、何で急に暗くなったり明るくなったりしたんだ？」
と心配そうに聞いてくる。
本当は、勇斗や和哉、真弓や先生には説明しておこうと思った。
けれど、それは私が説明するのでは意味がない。
エアリナ自身、多くの人に知らせたくないらしい。
「でも、いつかは言わなきゃじゃん」
ゆっくりとうなずくと、
「いつか、自分で説明するから。梨々花たちは何も言わないで」
「さあ、私は知らない」
いつもと同じように、能天気に言って席に着いた。
ごめん、勇斗。
エアリナとの約束なんだ。
他の人には言わない。
私たちは、知らないふりをするって――。
「梨々花ー」
放課後になり、エアリナが元気に駆け寄ってきた。
「エアリナ、何？」
エアリナはにっこりと笑って
「今日さ、うちに来てくれる？」
多分、何かしら伝えたいことがあるんじゃないかと思った。
実際、エアリナはちょっと深刻そうに伝えてきたし。
でも、私は何も気にしていないふりをして
「いいよ。何時？」
いつも通り、でいなくては。
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桜雪☆(プロフ) - 奈月さん» コメントありがとうございます！ (2018年6月10日 17時) (
レス) id: 7ff7ae767b (このIDを非表示/違反報告)
奈月(プロフ) - エアリナの考えってすごい。素直にそう思いました。続きが楽しみです(*^^*) (2018年6月9日 14時) (レス) id: b8b2585ba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜雪☆ | 作成日時：2017年11月5日 9時
