何でもない話 ページ3
「さっき俺のこと呼んだの、お前なの？」
不思議そうな顔で言う三上先生に
「いや、話したいけれど話せないって美波に言ったら、美波が代わりに呼んでくれたんです」
ああ、そういうことか、と笑う三上先生。
「で、何か話したいことって何だ？」
いつも、周りの目を気にしてくれるのは、きっと三上先生に相談することが多いからだろう。
「お母さんのことです。ちょっと聞いてくれます？」
じゃあ学習室な、と言うと、教卓にあった鍵を持って、教室の外に歩いていく三上先生。
私は、学習室に入ってすぐに言う。
「正直、お母さんはとてもいい人だとは思います」
「え、じゃあ何で？」
相談するようなことはないだろ、と思ったのだろう。
私に、不思議そうな顔で尋ねる三上先生。
「お母さん、心配性なんですよね。それも度を越した」
「度を越した？」
「はい。学校の授業で転んだだけなのに、病院行く？ と聞いてくるときもあります」
それは確かに度を越してるな、と言った後で
「でも、それが派手な傷だったとか、そう言う事はないの？」
「無いですね。本当にただの擦り傷でした」
それは酷いな、と言った後で
「雪菜、お前も十分心配性だよ」
む、流石先生。自分ではあまり自覚したくないところを的確についていらっしゃる。
「すぐ顔に出るよな。言い換えれば、正直、か？」
冗談のように言って笑う三上先生。
こういうところが、多分私が先生を好きになった理由だろうな。
教室に戻ると、美波が
「何を話したの？」
と聞きに来る。その隣には真由もいる。
「ああ、お母さんの心配症の話」
確かに、と二人とも納得してしまう。
前、二人と夕方まで遊んでいたら、
「雪菜、もう暗いんだし、美波ちゃんと真由ちゃんが交通事故にあったら困るじゃない」
と言ってきた時には、流石に大笑いをしたな。
だって、まだ時間は五時だったし、夏休みだし。
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桜雪☆(プロフ) - ミカン大福さん» コメント今更気づいてごめんなさい！コメントありがとうございます！作者も惚れます(*ﾉωﾉ)← (2018年8月1日 19時) (
レス) id: 7ff7ae767b (このIDを非表示/違反報告)
ミカン大福(プロフ) - おお、先生性格いい……惚れるわ♪(/ω＼*) (2018年6月11日 20時) (レス) id: 5ee3315df5 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪☆(プロフ) - アリサさん» コメントありがとうございます！ (2018年4月14日 18時) (レス) id: 7ff7ae767b (このIDを非表示/違反報告)
アリサ - 先生、かっこいいですね(・∀・) (2018年3月29日 12時) (レス) id: b38895223a (このIDを非表示/違反報告)
桜雪☆(プロフ) - みるくちょこれーと。さん» コメントありがとうございます！恋愛小説を書いたことが無いので文章がおかしな部分があるかと思い、不安でした。そう言っていただけて嬉しいです！ (2018年3月22日 16時) (レス) id: 7ff7ae767b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜雪☆ | 作成日時：2018年2月25日 16時
