廃刀令の中、刀を２本差している奴は元新選組~最終章

第５９話　墓石 ページ15

何も考えず、歩いていると目の前にあったのは墓地


貴方「ふざけんじゃねぇ…ここで寝んのかよｯ」

顔をしかめ、歯がｷﾞｼｯと鳴る

ｽﾞﾙｽﾞﾙと石に凭れながらしゃがむ


俺は、墓の後ろへ周り墓石に背を預け目をつぶった





・




・



・





・





・




・





・




・




・
鳥羽伏見の戦い


「総司、やはり大阪へ行った方がいいんじゃねぇか」

「いえ私の仕事は新選組の敵を斬るだけですから、近藤さんがいない今は
私が頑張らなければいけないんです」


ｻﾞｼｭｯｻﾞｯ

会話をしながら敵を倒していく

ここへ来る最中吐血し、大阪へいけと副長から言われたが
「嫌です、私は普通の隊士として戦います、沖田総司は大阪へ行きました」


そういって、当たり前のように歩き出した


「ｺﾞﾎｯｶﾞｯﾌﾞﾌｯ」


闘いの最中刀を落とし、跪いた
その時はもう俺達の周りには敵も味方もいなかった

「総司！！」





・



・




・



・




・


「幸せなど、なくなればいい…」



ｻﾞｼｭｯｯｯ



貴方「あ…あ…うぅあ”あぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！」









・





・




・




・





・




・




・


貴方「う”ああぁぁぁぁぁぁぁ！！！




あ…ぁ…ﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ………」


何故この夢を見る…
俺の予感はよく当たる、もう潮時なのかもしれない


この１５年間、いつも思い出していたとしても夢に出てくることなどなかった

そして、潮時だとわかる理由というやつも分かってしまった





総司を殺した奴の顔が見えた



白髪の幼い子供だ…
今まで名前など調べらなかった、顔も全てわからなかったから




立ち上がり、葵屋へ向かう

俺はソイツが殺せればなんだってする、頼ることも謝ることも

第６０話　頼み→←第５８話　ここにいる意味

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す