・ ページ9
「まぁそんな訳で、そんな人間があやかしの一族として受け入れられる訳ないし、いずれ私は花嫁でなくなるのは目に見えてるわ。だから……」
「……です」
「ん？」
「―――花梨様は、素晴らしいですっ！」
うぇぇえええええええ!?
思わず上げた悲鳴、花梨に対する賞賛の言葉で吐き気少し込み上げて変な感じになっちゃったんだけどぉぉおお!?
どこをどう汲み取ったら、最低な行いを“素晴らしい”とかなんとかになっちゃうの!?ねぇ!?
「ツツジちゃん!?ねぇ、何を言ってるの!?」
「確かに花梨様は…その、冷酷な行いをされました。しかし、それに対して真剣に向き合う姿や、自分の間違いを認めて償おうとする姿勢、それを初対面の私に打ち明けて下さるなんて！」
「あ、あぁ、そっち…いやそれもそれで…うーん…？」
「それに！」
「？」
「私も、実家では霊力が弱いというだけで、使用人だけじゃなくて兄様や姉様から嫌われて、その上あやかしを誇ろうにも、自信が持てなくて……そんなだから、他の使用人達から……馬鹿にされ、てぇ……」
のぉぉぉぉ！泣かせたぁぁああ！
「な、泣く程じゃないでしょ〜!?」
「泣きたくもなります〜…だってぇ、そんな私に、花梨様は……！こんなにも褒めて下さるなんてぇ……」
わぁぁん、と泣くツツジちゃん…
余程辛い思いをして来たんだな…と感じられるけど、こんな子供の様に…
「実は……本当は、私は……他の使用人達から「あの我儘な花嫁の相手をしろ」「お前にはそれがお似合いだ」って散々言われて……」
さりげなく私をディスったな、他のモブ使用人妖狐め…別に良いけど。
「でも、正解でした！勿論良い意味で！だって、花梨様と直接お話が出来て、どんな人柄かを知る事が出来ましたもの！」
「ツツジちゃん……」
「だから、私に出来る事があれば、いつでも協力します！一緒に柚子様を償う方法を考えましょう！もし見つからなくても、私は花梨様の傍にいますから！いざとなれば、いつでも狐月家を出て行く覚悟です。どうせ実家は私を必要としてませんし、自由の身です！」
「それ可能な範囲超えてない!?大丈夫!?」
意外とアグレッシブでハイパーな子？もしかして…
「そういえば、霊力が弱いとか何とか言ってたけど…あやかしにもそういう差があるの？」
「はい…と言っても、私の場合は少し家系が複雑で…婿入りのお父様が人間というのもあるのかもしれません」
…まさかの妖狐の花婿!?
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 11人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シャリファ(プロフ) - はい瑶太がなんかやらかすフラグ‥もう原作もしも花梨が改心してもあんま意味なかったかもですね (2月13日 8時) (
レス) @page33 id: 8b3e245298 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» もちろん、わかっています。後のお楽しみっていうのがありますし。 (2月13日 7時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» 一先ず両親が原作通り地獄に堕ちるのは確定です。瑶太と菖蒲と後何人かにはどんどん破滅・地獄フラグを建たせていく予定です。それが各々フラグが折れるor破滅ENDを迎えるかまではまだ言えませんすみません。 (2月13日 2時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» まぁ、そうですね・・・。改心してくれればそれでいいです。瑶太は両親と共に地獄に堕ちて欲しいですけど。 (2月12日 23時) (レス) id: 211f054fc3 (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» ご丁寧にありがとうございます。茉莉に関してはこの後重大な鍵を握るキャラではあります。確かに茉莉は頼もしい設定ではあります…が、今言えるのはそれだけです。尚、花梨の友達・菖蒲に関しては瑶太と共に痛い目に合う予定です。友達想いの妖狐女子だとは思いますが。 (2月12日 21時) (レス) @page31 id: 063141ba5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：氷柱 | 作成日時：2023年12月7日 14時
