お友達が出来ました。 ページ7
「…花梨様、その…何かご不便はないでしょうか？」
「え？」
使用人の…見た感じ私とそう歳は変わらない女の子は、おずおずと質問する。
不便って…
「いやいや、何もないわよ。ただでさえ援助したりと我儘を聞いて下さる狐月に、私がどうこう言える権利はないわよ」
「で、でも！何かして欲しい事とか！」
「ないない。それに、ここまで色々してくれるのに、文句も何もある訳ないじゃない！むしろ有難うね。助かっちゃった」
「うぅ……」
この子も妖狐のあやかし何だろうけど…
あやかしというのもあってすっごく美少女なのに、何だか辛気臭い顔だなぁ…
クリーム色のボブヘアに、灰色の瞳…
丸くて大きな瞳…最高なのに！
「あのさー、名前何て言うの？」
「えっ!?は、はひっ!?」
「いや、名前…」
「あ、あの、私なんかが名乗ってもよろしいでしょうか？」
「ええ!?いやいや、使用人さんだなんて変でしょ？それに折角ここまでしてくれたんだから、名前はちゃんと覚えておきたいなって」
「……つ、ツツジ、です」
「ツツジちゃんね！貴女さ……」
「っ……は、はい…」
「……折角可愛いんだからさ、もう少しハッキリ喋った方が良いよ！」
「へ？」
「そんな自信なくて暗くて、辛気臭くてこっちもどうしたら良いか分かんないからさ、とりあえず私の前だけでは畏まる必要はない！むしろ私の方が立場は下―――」
「……立場が下だなんてそんな事、天地がひっくり返ってもありえませんっ！」
おお!?
「か、か、花梨様は、その、瑶太様の花嫁なのですから…！ここでは花梨様は、狐月家の令嬢も同然で……！」
「それは…言い過ぎなんじゃないかな」
「言い過ぎなんかじゃありません！」
「…あははっ！ハッキリ言えるじゃん。その方が良いよ」
「！」
やはり自分の意思、自分に自信がある方が人間素晴らしい。
前世では言いたい事言い過ぎて、根暗だから卑屈な事ばかりだったけど…
一応だけど、花梨には感謝してる。
自己肯定感が異様に高いこのポテンシャルを。
あやかしでも何でもグイグイ行くこの社交性を！
「……私、誤解してました」
「誤解？」
「その、使用人の先輩方や身分の高い方は、皆さん花梨様の悪口ばかりで…勝手ながら私も、今まで花梨様に対しては怖い印象しかなくて…」
「あ〜…なるほど」
「ごめんなさいっ！他人の意見ばかり聞いて、花梨様が今までどういう人柄なのか知ろうともしなくて…」
「ちょ、頭上げて!?」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 11人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シャリファ(プロフ) - はい瑶太がなんかやらかすフラグ‥もう原作もしも花梨が改心してもあんま意味なかったかもですね (2月13日 8時) (
レス) @page33 id: 8b3e245298 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» もちろん、わかっています。後のお楽しみっていうのがありますし。 (2月13日 7時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» 一先ず両親が原作通り地獄に堕ちるのは確定です。瑶太と菖蒲と後何人かにはどんどん破滅・地獄フラグを建たせていく予定です。それが各々フラグが折れるor破滅ENDを迎えるかまではまだ言えませんすみません。 (2月13日 2時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» まぁ、そうですね・・・。改心してくれればそれでいいです。瑶太は両親と共に地獄に堕ちて欲しいですけど。 (2月12日 23時) (レス) id: 211f054fc3 (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» ご丁寧にありがとうございます。茉莉に関してはこの後重大な鍵を握るキャラではあります。確かに茉莉は頼もしい設定ではあります…が、今言えるのはそれだけです。尚、花梨の友達・菖蒲に関しては瑶太と共に痛い目に合う予定です。友達想いの妖狐女子だとは思いますが。 (2月12日 21時) (レス) @page31 id: 063141ba5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：氷柱 | 作成日時：2023年12月7日 14時
