妖狐の思惑 ページ33
〈side 瑶太〉
何故、どうして
最近花梨は、俺にあまり甘えなくなってしまった。
笑顔をあまり見せなくなってしまった。
そればかりか、級友と親しくして、多方面に精を出している。
それはそれで良い事だとは思う。花梨が自分磨きをしているのだ。
今も美しく愛らしい俺の花嫁が、更に非の打ち所がない洗練された女性となる。
しかし…前の様に俺に頼らない。俺に甘えない。
俺を…俺の事を好きだと言わない。
姉の愚行で悲しい思いをしたというのに、花梨は自分が悪いと責め、姉に必要のない謝罪をする。
そればかりか、鬼龍院玲夜のせいで深い傷を負った片腕を、これは罰だから治さないで欲しいと懇願する。
鬼龍院家に敵うあやかしはいない。
鬼の一族に喧嘩を売る馬鹿はいない。
…例え花嫁が、傷付けられても？
鬼の一族に、花梨が深い傷を負っても、俺はそれを「仕方ない」で済ますのか？
……鬼龍院玲夜。そして花梨の姉である柚子。
あの2人のせいで、花梨は変わってしまった。
俺の大切な花梨に、アイツらは……！
鬼龍院家に何かしら報復をせねば。
しかし、それは自ら処刑台に上るのと同じ。
勿論、傷付いて悲しむ花梨が俺に懇願すれば考えたかもしれない。
そうでもない限りは、大人しく見守るつもりではいた。
けれど……
鬼龍院玲夜…俺だけならまだしも、花梨の腕を燃やして…今も苦しめるなんて。
そして花梨の姉であるあの女…！自業自得の癖に勝手に家出をした日……アイツがあの男に出会わなければ…！
特別な存在である花梨の平凡で取り柄の無い姉として、大人しく花梨の言う事を聞いていれば良かったものの、逆らっただけでなく手を上げて…！
「―――許さない」
何より、花梨の関心が姉であるあの女に向いている事が、俺には耐え切れない。
花梨からの愛が、あの女に向けられているなんて、あってはならない。
そして鬼山桜子…鬼龍院家の筆頭分家で、代々鬼龍院家を仕えている鬼山家の令嬢。
兄の鬼山桜河は、鬼龍院家のグループの副社長。
まさか、あの姉が？俺と花梨を引き離す様に仕向けたのか？
花梨が姉を虐げていたという点は、俺は認めている。
けれど、それは姉があまりにも愚鈍で平凡で…花梨の足を引っ張るだけの邪魔な存在だからだ。
花梨はずっと、あの女のせいで嫌な気分のまま日々を過ごしていたんだ。
あの女が何を企んでいるのかは知らないが…どうにか鬼龍院家とあの女から、花梨を守らないと。
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シャリファ(プロフ) - はい瑶太がなんかやらかすフラグ‥もう原作もしも花梨が改心してもあんま意味なかったかもですね (2月13日 8時) (
レス) @page33 id: 8b3e245298 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» もちろん、わかっています。後のお楽しみっていうのがありますし。 (2月13日 7時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» 一先ず両親が原作通り地獄に堕ちるのは確定です。瑶太と菖蒲と後何人かにはどんどん破滅・地獄フラグを建たせていく予定です。それが各々フラグが折れるor破滅ENDを迎えるかまではまだ言えませんすみません。 (2月13日 2時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» まぁ、そうですね・・・。改心してくれればそれでいいです。瑶太は両親と共に地獄に堕ちて欲しいですけど。 (2月12日 23時) (レス) id: 211f054fc3 (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» ご丁寧にありがとうございます。茉莉に関してはこの後重大な鍵を握るキャラではあります。確かに茉莉は頼もしい設定ではあります…が、今言えるのはそれだけです。尚、花梨の友達・菖蒲に関しては瑶太と共に痛い目に合う予定です。友達想いの妖狐女子だとは思いますが。 (2月12日 21時) (レス) @page31 id: 063141ba5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷柱 | 作成日時：2023年12月7日 14時
