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「花梨については、何も罰を与えぬつもりでおった」
ん?そうなの?
「そもそもな話、妾が単純に2人が今回の騒動をどの様に捉えておるのか、当主として知りたくてな…」
瑶太は少しだけ安心した様な表情を浮かべるも、すぐに顔を強張らせる。
もうこれだけで察するわ。
今…瑶太は撫子様に睨まれているのだから。
「何を笑う瑶太。そちはまだ保留の身じゃ。若の花嫁に大怪我を負わせた直後…そちはあの方が「若の花嫁」と認識した後も、愚かにも怪我を負わせようとしたのは聞いておる」
「あっ……!」
原作と違う点だ。
原作では、玲夜の花嫁と認識した後は何も手を出さなかった。
だけど今回は…私が瑶太に「花嫁を辞める」と言って混乱させて…気が動転して…!
「っ……撫子様!瑶太の判断を誤らせたのは私です!」
私は頭を下げ、撫子様に懇願する。
いくら瑶太でも、私のせいで罰を与えるのはあってはならない。
「花梨!?」
「ほう…どういうつもりで庇うのじゃ?」
「あやかしにとって花嫁は絶対です。花嫁の言動は呪いの様なもの…その1つ1つがあやかしを惑わせるのは分かってたつもりでした。
私は…あの時、瑶太の判断を鈍らせ、何も考えられなくなってしまう程の酷い言葉を瑶太にかけてしまいました。
だから…瑶太に罰を与えるなら、瑶太に冷静な判断を怠らせた私にも与えて下さい!」
「花梨!違う!お前は何も悪く無い!お前は…」
「それこそ、花梨様のお人好しというものではないでしょうか?」
…応接間に、凛とした美少女様の声が静かに響く。
「あ…っと…?」
「あら…申し遅れました。私、狐雪家の直系の親族に当たります…狐白茉莉〈コシロ マツリ〉と申します」
……
名前を聞いても分からない!
迷子じゃないけど犬のお巡りさん状態です!
…いくら花梨視点で進んでるからって、今更だけどこんなに新キャラバンバン現れる事ある!?
だけど…本当に…前世のお姉ちゃんに似てるなぁ…
「話を戻しますわ。花梨様の今のお言葉…僧侶となる瑶太様をこの身で守るという点では、とても献身的で素晴らしいとは思いますが、人間である以上、それは無謀にも程がありましてよ」
「それは…」
猪突猛進…こういう所か〜、私の視野が狭いって部分は〜!
「お人好しが過ぎると、良く言えば自己犠牲、悪く言えば小心者の現れですわ」
「これ、茉莉。お主は日に日に口が悪くなっておるぞ」
「主張したい盛りですの」
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シャリファ(プロフ) - はい瑶太がなんかやらかすフラグ‥もう原作もしも花梨が改心してもあんま意味なかったかもですね (2月13日 8時) (レス) @page33 id: 8b3e245298 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» もちろん、わかっています。後のお楽しみっていうのがありますし。 (2月13日 7時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» 一先ず両親が原作通り地獄に堕ちるのは確定です。瑶太と菖蒲と後何人かにはどんどん破滅・地獄フラグを建たせていく予定です。それが各々フラグが折れるor破滅ENDを迎えるかまではまだ言えませんすみません。 (2月13日 2時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» まぁ、そうですね・・・。改心してくれればそれでいいです。瑶太は両親と共に地獄に堕ちて欲しいですけど。 (2月12日 23時) (レス) id: 211f054fc3 (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» ご丁寧にありがとうございます。茉莉に関してはこの後重大な鍵を握るキャラではあります。確かに茉莉は頼もしい設定ではあります…が、今言えるのはそれだけです。尚、花梨の友達・菖蒲に関しては瑶太と共に痛い目に合う予定です。友達想いの妖狐女子だとは思いますが。 (2月12日 21時) (レス) @page31 id: 063141ba5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷柱 | 作成日時:2023年12月7日 14時