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それにしても、この妖狐の美少女様は誰なのかしら…
「鬼の花嫁」にこんな子いたっけ?それとも私が忘れてるだけ?
菖蒲でさえも、記憶が曖昧なのが申し訳ないけれど、確か漫画じゃなくて小説版に出てたけど…時系列が曖昧なのよね〜…少なくとも漫画の3巻…花梨と瑶太に最終的な断罪が下されるまでは出てなかったと思う。
漫画に出てくる女性のあやかしは、撫子様以外なら確か鬼山桜子だ。
柚子の前に現れるライバル(…って表現で良いのかしら)で、玲夜の元婚約者な訳だけど…
…まぁ、桜子様に関しては、私は関係ないか。
桜子様は、柚子が玲夜の花嫁に選ばれた事に憤慨(?)で、牽制しに来たから。
向こうからしてみれば私の存在すら知らないまま終わると思うし。ノータッチで行きましょ。
少し離れた席で、撫子様とその美少女様は何やら話をしているけれど…
「…瑶太。あの人と知り合いなの?」
どう見ても妖狐一族なのは分かるけど…菖蒲の様に、瑶太の親戚関係にあたるのかしら。
と思って期待したのだけれど、瑶太は首を振る。
「いや、知らない方だ。会った事もないはずだが…」
「もしかして、生き別れた妹かお姉さんとか?」
「それはない」
即答!
「なら、私が花嫁に選ばれる前の瑶太の婚約者とか?」
「だとしたら、今の俺には無関係な方だ」
「い、言い方…」
「優先されるべきは花嫁だ。それに…花嫁を抜きにしても、俺が優先したいのは花梨だけだよ」
「…あー…ありがとう…?」
全然喜べないわね…潔さもここまで来るとちょっと引くわよ。
「しかし…」
ん?
「何か思い出しそう?」
「いや…うん…思い当たると言えばあるが…あまり思い出したくはないな…」
もう〜…こういう所ハッキリしないわね!
まぁ…言いたくなければ強要はしないけどさー…
「ところで花梨」
「?」
「……アレは、お前の姉に似てるのか?」
酷く冷徹な瞳。
冷めた声。
金色の瞳に宿しているのは…
「……似てないわ」
瑶太の言う「お前の姉」は、花梨の姉である柚子。
だから答えは「No」の一択。
会いたいなぁ…お姉ちゃんに。
もし今前世に戻れるなら…もう少しだけ、お姉ちゃんに優しくしたかったな。
漫画やアニメで談笑とかじゃなくて、ちゃんと感謝の気持ちとか、そういうの伝えたかった。
瑶太は「そうか」だけ言うと、私の肩に腕を回す。
…答え方次第では、あの美少女様に何をしようとしたのか…考えたくもないわ。
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シャリファ(プロフ) - はい瑶太がなんかやらかすフラグ‥もう原作もしも花梨が改心してもあんま意味なかったかもですね (2月13日 8時) (レス) @page33 id: 8b3e245298 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» もちろん、わかっています。後のお楽しみっていうのがありますし。 (2月13日 7時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» 一先ず両親が原作通り地獄に堕ちるのは確定です。瑶太と菖蒲と後何人かにはどんどん破滅・地獄フラグを建たせていく予定です。それが各々フラグが折れるor破滅ENDを迎えるかまではまだ言えませんすみません。 (2月13日 2時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» まぁ、そうですね・・・。改心してくれればそれでいいです。瑶太は両親と共に地獄に堕ちて欲しいですけど。 (2月12日 23時) (レス) id: 211f054fc3 (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» ご丁寧にありがとうございます。茉莉に関してはこの後重大な鍵を握るキャラではあります。確かに茉莉は頼もしい設定ではあります…が、今言えるのはそれだけです。尚、花梨の友達・菖蒲に関しては瑶太と共に痛い目に合う予定です。友達想いの妖狐女子だとは思いますが。 (2月12日 21時) (レス) @page31 id: 063141ba5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷柱 | 作成日時:2023年12月7日 14時