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「何なんですか!?私達は花梨が特別な子だからこそ、これまで愛情をかけて育てたというのに!」
「あやかしの花嫁は大切にされるべき存在なのは、親父も知っているだろう!だからこそ俺達はこれまで花梨を命懸けで守って来たんだ!」
「そうでしょう!?花梨!」
「………最悪過ぎる」
ウンザリしかない。
「私が花嫁じゃないなら、愛してくれないも同然じゃん。今までの愛が嘘だったって、本当良く分かったよ」
「っ…お前!」
「お前達がそういう考えだから、花梨がお前達に怒る理由も、花嫁を辞退すると言わせたのも、まだ分からんのか!」
お祖父ちゃん…いや、流石にこれ以上は体に負担かかるって。
「結局は、お前達は柚子はおろか、花梨も本当の意味で愛していないというのが証明された。お前達は、子を持つ親になってはいけない愚か者だ!」
「親父……愚か者とか」
「失礼ですよ!」
「失礼で結構だ!…柚子と花梨に会わせてくれた事には感謝している。今日は、こうして可愛い孫が娘となったのだからな」
そういうとお祖父ちゃんは、私の方に顔を向ける。
「花梨…俺はまだお前を信用していない。しかし、お前も分かっているとは思うが…お前にとってもここは悪影響でしかない」
「ちょっとお義父さん!」
「親父!」
「うるさい!俺は今孫と喋っているんだ!他人が口出しするな!」
あぁ、もう…お祖父ちゃん、顔真っ赤だよ…
「……お祖父ちゃん。この人達のせいで血圧上がって体調崩す訳にはいかないでしょ。いちいち関わらなくて良いよ」
「…すまないな。確かに、これからは親として、お前達の為にも長生きせねばならんからな。話を戻すが…お前もタイミングを見計らって、こんな家から逃げた方が良い。あんなのはお前の人生に必要ない」
「うん、そのつもり」
両親がギャアギャア喚いているけど、無視だ無視。
「ここで寝転がっている奴は…それでもお前の夫となるあやかしだ。それに花嫁はそう簡単には辞める事は出来ない。お前は祖母さんの言う通り、感情の起伏が激しいから…一度冷静になって話し合うと良い」
「……うん」
「それでも、お前が柚子の為に怒って、柚子の気持ちを考えてくれたのは、祖父として喜ばしい事だ。後は……自分が幸せになる為に、良く考えると良い」
両親が静かになった。見渡すと…玲夜と高道が、2人に対して睨みを利かせている。
そりゃそうか、柚子お姉ちゃんの育てのお父さんの邪魔をしようとしてたからね。
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氷柱(プロフ) - 真理さん» 姉妹の両親に関しては、原作でもスカッとしましたが、あれ以上に色々とやりまくる予定です。もう本当許せませんもん。しかし瑶太に関しては賛否両論覚悟ですが、救済措置を与えようか考えています。まぁこの後ドキツイお仕置きを受けて痛い思いをさせるのは確定ですが。 (12月6日 23時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» スカッととクズ共(両親と瑶太)地獄落ちの末路、期待していますよ(ニヤリ) (12月6日 21時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» コメント有難うございます。原作でも、家族の縁を切ったにも関わらず柚子に迫りましたからね…ある意味どんな幽霊や妖怪よりも恐ろしい人間です。 (12月5日 22時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - シャリファさん» 勿論瑶太は色々とやらかしてますが、更に原作と違って、玲夜の花嫁だと知った上で柚子を害そうとしましたから、それはもう恐ろしいなんてものじゃないですね… (12月5日 22時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - こんな奴らと、早く縁を切ってほしいね。 (12月5日 20時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷柱 | 作成日時:2023年7月30日 0時