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そして2つ目は、祖父母の大事なお姉ちゃんを両親と共に傷付けてしまった事。
私中心となったあの家で、お姉ちゃんを使用人の様に扱ったのだから。
「……そもそも、私だってあの家が私中心で回っているのは自覚している。だから…私の行動次第では、お姉ちゃんを救えたかもしれないのに」
「それは違うわよ、花梨」
お祖母ちゃんはハッキリとした口調で言う。
違う…?
「あのね、花梨。そもそもが貴女中心の家…という事自体が間違っているわ。けれど…それは貴女のせいじゃないと思うの」
「えっ?」
「貴女は確かにとても可愛く生まれた。そして妖狐のあやかしの花嫁に選ばれた。確かにそれはとても名誉のある事で、特別な存在ね。
…でも、身分よりも花嫁よりも、何より価値があるのは「家族」という存在だと思うの」
家族…
「親はね、どんな子供でも平等に愛するべきなの。そこにあやかしも容姿も何も関係ない。それはそれ、これはこれなの。
貴女中心の家にさせているのは、悪いけど…お父さんとお母さんよ。花梨が「私がもっと上手く立ち回りが出来たら」と考えてしまうのは、間違っているわ」
「……私、でも…お姉ちゃんにした事は」
「そうね。それに気付くのは…遅かったと思う。でも手遅れではないはずよ。こうして貴女は、自分の間違いを認められたのだから。後は、貴女がどうすべきか…それを考えなければならないわね」
「うん……」
私を花よ蝶よと甘やかしてくれた両親。
一方で柚子お姉ちゃんを冷遇する両親。
花梨中心のあの家が出来たのは、花梨だけのせいではない…か。
あやかしの花嫁に選ばれた以上、色々と気を付けなきゃいけない事もあるし、周りを心配させてしまう面も多々ある。
そう考えると、やはりどうしても私を気に掛けなきゃいけない部分はあるだろう。
両親が私にばかり構ってしまうのは…どうだろう。
平等に扱え!と言われても、実際問題難しいのではないだろうか。
前世での両親が滅茶苦茶最低過ぎたから、今まで考えた事なかったけど…
でも…だとしても、両親はあんまりにもお姉ちゃんに冷た過ぎる。
どんなに柚子と花梨じゃ色々と違うにしても、親は子の前では平等であるべき。
柚子の為に時間を割く事は十分に出来たはず。
柚子を思う心があれば、それを伝える手段はいくらでもあった。
でも、そうはならなかった。
そもそもあの人達は、私と瑶太と出会う前から、両親は柚子お姉ちゃんに冷たかったし。
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氷柱(プロフ) - 真理さん» 姉妹の両親に関しては、原作でもスカッとしましたが、あれ以上に色々とやりまくる予定です。もう本当許せませんもん。しかし瑶太に関しては賛否両論覚悟ですが、救済措置を与えようか考えています。まぁこの後ドキツイお仕置きを受けて痛い思いをさせるのは確定ですが。 (12月6日 23時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - 氷柱さん» スカッととクズ共(両親と瑶太)地獄落ちの末路、期待していますよ(ニヤリ) (12月6日 21時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - 真理さん» コメント有難うございます。原作でも、家族の縁を切ったにも関わらず柚子に迫りましたからね…ある意味どんな幽霊や妖怪よりも恐ろしい人間です。 (12月5日 22時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
氷柱(プロフ) - シャリファさん» 勿論瑶太は色々とやらかしてますが、更に原作と違って、玲夜の花嫁だと知った上で柚子を害そうとしましたから、それはもう恐ろしいなんてものじゃないですね… (12月5日 22時) (レス) id: 454fdc4e71 (このIDを非表示/違反報告)
真理 - こんな奴らと、早く縁を切ってほしいね。 (12月5日 20時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷柱 | 作成日時:2023年7月30日 0時