｡19｡ ページ20
｢やめろ！何してんだよお前ら｣
｢あぁ?お前兵士か?バカだなァ。見りゃわかるだろ。金と食料よこせっていってんだよ｣
｢バカはあんたらでしょ。街中でこんなことして駐屯兵団･･････いや、下手すれば三人仲良く憲兵団行きになるけど？｣
｢今度は嬢ちゃんか。つーかてめぇら巨人も倒せないくせにいい気になってんなよ。使えねぇ兵士が｣
店の喧嘩を止めに入ったエレンと言い返した私にむかって笑いながら暴言を吐いてくる男たち。
あまりにも腹が立つ物言いにしたり顔をされれば怒りは急上昇し、殴ってやろうかと手を鳴らしたその瞬間、私のモノではない誰かを殴った音が聞こえた。
静かにその音がした方へ振り向けば
｢何も知らねぇやつが黙れよ｣
いつになく真剣な表情をしたエレンが男たちを殴っていた。
一瞬気を取られて見入った脳を動かしてエレンを止めに入る。
｢エレン、喧嘩はまずい。特にお前はな。こいつら捕まえて憲兵団に出すぞ｣
｢でもこいつら･･････｣
｢エレンはただでさえ審議が終わったばかりの厄介な立ち位置なんだよ？｣
｢･･････わかったよ｣
そういえば渋々引き下がるエレン。
辺りを見渡して何か賊を縛り上げられるものを探す。
すると、店の商品として縄がうってあった為、女店主に許可を得てソレを手に持った。
そしてその賊の三人を雁字搦めにして力強く縛り上げる。
引き縄を持ち、買い足した荷物を持ってその場を離れた。
｢A、荷物つぶれてたらやばいよな｣
｢荷物を捨てて殴りかかったエレンの自業自得。けど殴ろうと思ったことはまぁ･･････｣
賊とみるやいなや殴りかかったエレンの男気は評価できるななんて人知れずに思いながら近道の裏道に入ったその時、後ろからジョキッと音が聞こえたと同時に視界が真っ暗になった。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
体に違和感を感じ目を覚ますと、暗い部屋の上の方に窓一つと言う訳のわからぬ場所に私達はいた。
しかもご丁寧に身動きは取れないよう椅子に身体を縛り付けられていた。
加えて目の前には同じように身体の動きを拘束されているエレンがいる。
｢エレン･･････エレン･･････｣
｢ん･･････――は？｣
は？じゃねぇよと思いつつ目の前にいるエレンに状況を説明する。
きっとここはさっきの賊の拠点なのだろう。
やけに湿った空気が肌に纏わり付いて気持ちが悪い。
窓の外を見る限り、日は差してないということはもしかしたらここは地下かもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
history(プロフ) - リリーさん» ありがとうございます！ (2014年7月16日 17時) (
レス) id: 2db8f35077 (このIDを非表示/違反報告)
リリー - 面白いです！これから続編読みに行ってきます！( ・＿・)ヾ (2014年7月16日 16時) (レス) id: c496c91bc4 (このIDを非表示/違反報告)
history(プロフ) - 不音 鈴さん» ありがとうございます 頑張って更新していきます (2014年4月5日 21時) (レス) id: 2db8f35077 (このIDを非表示/違反報告)
history(プロフ) - カルラ*さん» ありがとうございます 頑張って書いていきたいと思います (2014年4月5日 21時) (レス) id: 2db8f35077 (このIDを非表示/違反報告)
不音 鈴 - 面白いです次をすごく待ってます (2014年4月4日 17時) (レス) id: 12b00b42d1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ｓ | 作成日時：2014年3月4日 20時
