【募集企画】私立沙久羅学園【小説】 (ページ2)

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走れ・・・！～リオン～ページ2

「ち、遅刻だ・・・！」
私は色取月麗音、通称リオン。そんな私は今、非常に焦っている。
何故かというと・・・

―――
これは、時をさかのぼること1時間前・・・

「・・・おん・・・麗音・・・」
ぼんやりとした意識の中で聞こえるのは・・・これは母か。
そう確信すると同時に
「麗音！！」
「ひゃぁっ！？寒っ・・・」
叫び声と共に布団が取られた。
「何が『寒っ』よ！時計を見なさい！」
母が言うとおりにすると・・・

7：50

「・・・はぁぁぁぁぁぁぁ！？？」
「叫んでる暇はないでしょ！さっさと学校行きなさい！今日は入学式でしょ！？」

そこからはもう実際に音が聞こえそうなくらいバタバタだった。

「行ってきます・・・！」

―――
こうしてご飯も食べずに学校に向かって走っているのだ。
そこに知らない男子が見えてきた。
制服が同じだから同じ学校の違う学年か・・・
そいつは私を振り返って、驚いた目をした。
そこまではいい。私は次の言葉を聞いて今この状況で本気で吐き気を覚えることとなった。
「うっわ、君可愛いね！オレと付き合ってよ！」