《文スト》ボカロストレイドッグス

壱頁目 《骸骨楽団とリリア》 ページ2

月明かりに照らされて逃げ惑う敵対組織の雑魚を海岸沿いの倉庫に追い詰めて異能力を発動させる

雑魚は私の異能力発動を見るとみるみる内に顔を青白くさせ震えて動けなくなる

その表情迚も素晴らしい
死に直面する場面で次に自分がどの様に殺されるか想像してまた震える。そして動けなくなり結局は自分は何が死因なのか判らずにこの世を去っていく

自分の惨めさ無様さを実感する顔が迚も好きなの。けれども、実感した所で貴方はもう此処で短い生涯を終える。なんて無様なんだろうか

色とりどりの骸骨で囲み私は相手の目線に合わせるように屈んだ。


「貴方は何で死にたい？」


『死にたい』の言葉でより一層震えてうっすらと涙を浮かべる。
その表情も迚も好きで堪らない。

最期の時位望みを聞いてあげなきゃ相手が可哀想よ。同情をするなら殺すなとは思われそうだが相手は敵対組織で不必要と首領が判断を下した。

私の希望でこの相手を生かせる訳にはいかない。生かせる気なんて無いのだが。

異能力で現れた武器を持った四体の骸骨を前に相手は何も云えずに唯震えるだけ

この絶望と恐怖に満ちた顔をずっと見ていたいが時間が押している 。次は潜入捜査だった筈。


「返事が無いのなら此方で決めます。」


何の武器を持った骸骨で死にたいか希望があるならば希望は聞くが無い場合が略毎回で返事等無い。
今度からは何れかは選ばせずに殺してしまおうかとも思うがそしたら長く絶望と恐怖に満ちた顔が見れなくなるので止めておこう


「骸骨達行きなさい」


私が四体の骸骨を操ると『四体同時に』相手に襲い掛かった。

黄色い服の骸骨は短刀(ナイフ)を操り二本の腕を切り落とし緑の服の骸骨は遠距離で腹に一本の矢を、青の服の骸骨は眉間を一発で貫き、紫の服の骸骨は槍で心臓を一突き。

異能力を消した後残ったのは相手だったものの肉の塊と其れを眺める私岳。


月夜に照らされて私の赤い蝶の髪飾りが妖しく光り辺りは静寂に包まれた。

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