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生徒数が多いせいで校舎がでかく、
校門まで無駄に遠く長い坂道を友達と一緒に下る
この道から真っ直ぐ続く駅までの道は
いつもセンラくんと手を繋いで歩くから
すこし春風に吹かれた右手が肌寒く感じてまう
隣のクラスのあの子の話や、
授業がなくなって嬉しいとか世間話をしていれば
あっという間に校門まで着いてしまった
「電車?」
『電車!!』
「なら駅まで一緒だ!!最寄り__駅だったよね?」
『うん、よくわかったね』
荷物が多いせいで肩が痛い。
校門から駅までは徒歩15分
いつもセンラくんは荷物を当たり前のように持ってくれるし
お迎えってすごく有難いなぁと気付かされた
たわいも無い話しをして駅に着けば
なんか見覚えのある黒い車が駅のロータリーに止まって
中から出てきた金髪
「ん?Aちゃん?」
突然立ち止まった私に首を傾げる友達
と、同時に駆け寄ってくる金髪
「遅なってごめん」
『センラくん』
急いでくれたのか少し乱れて、
代謝良すぎなせいで少し汗で濡れた髪と
暑そうに緩められたネクタイに色気しか感じなくて
なんか見ちゃだめなように感じてすぐ目を逸らした
いつもの金髪にぴんときたのか挨拶をする友達
「あ、Aちゃんのお兄さん!こんにちは」
お兄さんと勘違いされたのにびっくりしたセンラくんは
すぐに営業スマイルを貼っつけて胡散臭さMAXのニコニコ
「こんにちは。美琴ちゃんで合ってる?んー、俺お兄さんじゃなくてAの彼氏やっとるんよ。よろしくなぁ」
「えっ、あっごめんなさい。そうなんですね」
「いいんよー、Aが言ってなかったのが悪いんやし。、なぁ?」
合わせられた目に狂気を感じた
あ、ご立腹ですか?怒んないでよ☆(大喝采風)
『あははー、、そうですねぇ。あ、美琴ちゃん電車の時間大丈夫?』
「やば、失礼します」
逃げるように去った美琴ちゃん
連行されるように手を掴まれて車に乗せられた私
「いっつも迎えいっとるのに彼氏って言わんかったん?」
『何も言ってなかったらいつの間にかお兄ちゃんって誤解されてて、訂正する隙がなかったんですよねぇ。てかお仕事終わったの?』
「部長に我儘言って早退して来たわ」
『大人気ない社会人…』
「うっさい。はよ帰るよ。俺家で残業や」
『馬鹿じゃん。無理してこなくても良かったのに』
「Aに満員電車とか乗せられん」
『っ…いつもお迎えありがと』
過保護な愛にたまには感謝を
__きいろのごかい
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