07.あ・い・つ ページ7
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A「卒業しちゃったもんね、先輩……。」
なぎさ「ほーんと、学校がつまんない(笑)年上と付き合い出しちゃったら、同級生がジャガイモにしか見えないんだもん(笑)」
A「そんなもん……？」
なぎさ「そんなもん(笑)」
ペロリと舌を出して、なぎさちゃんは肩をすくめて笑ってみせる
お父さんが聞いたら「学校は勉学に励む場所だ」なんて怒られそうな会話だけど
実際、勉強なんかよりも恋に浮かれている時間の方が明らかに多い
好きな子がいたって、あの子が可愛いとか
あの先輩がかっこいいとか
恋多き乙女には当たり前に会話の中に溢れているのだ
なぎさ「まぁ、Aは相葉くん相手だからジャガイモには見えないかもだけど(笑)」
A「そんなことないよ。5組の高梨くんだってカッコいいって思うし。」
なぎさ「高梨には彼女がいるじゃん！もうその時点でアウト(笑)」
A「も〜、なぎさちゃんってば！先輩に怒られちゃうよ？」
なぎさ「だいじょーぶ、だいじょーぶ(笑)」
話も途中に体育館の横に座る先生に
「そこ、おしゃべりしない。」って、注意されて、なぎさちゃんと顔を見合わせて笑った
そんな時、ガタガタンって壇上から大きな音がして
キ────ンと超音波みたいなマイクの雑音が、耳をつん裂いた
.
ザワリと体育館全体の空気が動く
斜め前に見える雅紀くんは、驚いた顔をして飛び起きて
キョロキョロと辺りを見回す
まだ式の最中だと気づくと、チラリと私の方に顔を向けて
はにかむ顔を見せて、一人恥ずかしそうに笑ってた
こんな時でも私を気にしてくれてることが嬉しい
ささやか過ぎることだって思わなくもないけど
思春期盛りの私たちには、どんな小さなことでも
数倍の大きさに感じ取れる感受性が働いていたんだと思う
雅紀くんはニッて唇だけで笑って前に向き直ると
驚いたようにすぐにまた私の方へと振り返った
.
なぎさ「あれ、あの人……。」
なぎさちゃんがボソリと呟いたのが聞こえて
そして、雅紀くんもまた
あ・い・つ
唇だけでそう言って壇上を指差した
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さち(プロフ) - 四葉さん！はじめまして！さちと言います。もーﾄﾞｷﾄﾞｷが止まらないです☆私は四葉さんの表現する情景とかがすごい好きです。自分で想像できますもんね？どんどん読み進めていきたいです！いっぱいﾄﾞｷﾄﾞｷさせて下さい（笑） (2015年9月7日 11時) (
レス) id: c724a1f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - kukuさん» 私も学生に戻りたいー！なんなら人生やり直したいー！そんな諦めの人生送ってますけど、妄想だけは諦めてないZE☆ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - まみさん» 降臨！降臨っていえば帝王降臨……みたいに感じちゃうんだけど(笑)黄昏る教室ではいつもの教室とはまたちがう雰囲気で……ってことで( ＊｀艸´) (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - YOHさん» ありがとうございまーっす( *｀艸´)なんとなーくな雰囲気を出したいだけのために無駄な背景描写までしちゃうんだけどね！いや、きっと無駄じゃない！って思ってる！！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 奈穂さん» 保健室の先生ってEROいイメージしかないんだけどねー、実際保健室に行ってもEROさなんてこれっぽっちもない年配の先生がいたりして|ω・`)穏やかな保健室の空気に惑わされちゃう！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉
作成日時：2015年3月28日 17時
