35.正直さ。 ページ35
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昇降口で靴を履き替えて、2年生の教室のある三階に一緒に向かった
雅紀くんの歩く後ろを追いかけて、目の前で揺れる雅紀くんのブレザーの袖口をぎゅっとつか掴まえた
クン…と引かれた腕に、不思議顔の雅紀くんが振り返る
思わずしてしまった自分の行動に、さっきと同じように顔が火照っていくのが分かった
雅紀「……どしたの？今日(笑)」
A「ぁの……っ//なんとなく？」
雅紀「俺は嬉しいけどね(笑)普段そーゆーことしないAが、してくれると。」
柔らかな笑顔を向けてくれる雅紀くんに
心臓ばかりが高鳴っていく
ブレザーの袖口を掴んだだけなのに、どうしてこんなにドキドキするんだろう
振り返った笑顔に、どうしてこんなにドキドキするんだろう
ほんのわずかな出来事なのに、自分じゃないぐらい心臓がドキドキいってる
そんな私に気づいてなのか、それとも気づかないでなのか
くるりとひっくり返した雅紀くんの手が、私の手のひらを掴まえた
指先がスルリと絡んで、ぎゅっと力が込められた
指先が熱くて
もちろん顔も熱くて
私の手を引く雅紀くんのことなんて見ることも出来ずに
ただ、うつむいて後を着いて歩いた
他の生徒のことなんて気にもせず、そんなことをする雅紀くんに
やっぱりドキドキしてる
人の目ばかり気になる私は、恥ずかしさにドキドキしてる
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和也「お熱いねぇ、朝から(笑)」
二階までの階段の踊り場まで登ると、待ち構えていたように二宮くんの声が響いてきていた
制服姿なのに野球部の帽子を被って、でっかい部活用のバックを背負ったまま壁際に寄り掛かってた
きっとみんな、どの部活も今日から本格的に活動で
雅紀くんだけじゃなく、二宮くんもその中の一人
雅紀「いいでしょー？もっと羨ましがっといて(笑)」
ふざけたようにそれに返す雅紀くんに、また顔が熱くなってくる
二宮くんの口元は、にやにやに緩んでいて
だけども、ちょっとだけ呆れるような視線も私たちに向けていた
二宮くんの出現で、繋いでいた指先がスルリと離れて
手を繋ぐことに恥かしささえ感じていたのに
離れてしまったことを残念にも思ってる
私の気持ちはワガママなんだなって思わなくはないけど
恥ずかしいのに離れたくないんな気持ちは、一番自分に正直な気持ちなんだろうなって思えていた
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さち(プロフ) - 四葉さん！はじめまして！さちと言います。もーﾄﾞｷﾄﾞｷが止まらないです☆私は四葉さんの表現する情景とかがすごい好きです。自分で想像できますもんね？どんどん読み進めていきたいです！いっぱいﾄﾞｷﾄﾞｷさせて下さい（笑） (2015年9月7日 11時) (
レス) id: c724a1f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - kukuさん» 私も学生に戻りたいー！なんなら人生やり直したいー！そんな諦めの人生送ってますけど、妄想だけは諦めてないZE☆ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - まみさん» 降臨！降臨っていえば帝王降臨……みたいに感じちゃうんだけど(笑)黄昏る教室ではいつもの教室とはまたちがう雰囲気で……ってことで( ＊｀艸´) (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - YOHさん» ありがとうございまーっす( *｀艸´)なんとなーくな雰囲気を出したいだけのために無駄な背景描写までしちゃうんだけどね！いや、きっと無駄じゃない！って思ってる！！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 奈穂さん» 保健室の先生ってEROいイメージしかないんだけどねー、実際保健室に行ってもEROさなんてこれっぽっちもない年配の先生がいたりして|ω・`)穏やかな保健室の空気に惑わされちゃう！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉
作成日時：2015年3月28日 17時
