25.オレンジとわんこ ページ25
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翔「倉持、決まったのか？」
A「……ぇ、あ……。」
私はというと────
櫻井先生ばかりを眺めていたせいで
未だに決められない自分の飲み物に焦るばかり
お茶についてた犬のストラップが可愛いな……なんて
お茶の気分じゃないのに、お茶のペットボトルを手にして眺めていた
A「これ、可愛いなぁって思って。でも、飲みたいのはこっちなんです。」
オレンジフレーバーのミネラルウォーターを指差すと
翔「じゃあ、ふたつ買えよ。」
そう言って、ペットボトルを2つカゴの中に放る
A「でも……お茶いらない……。」
翔「いいよ、俺が飲むから。」
A「……ぇ……？」
ふふん、と唇を歪めて笑うと
そのカゴを持って、スタスタとレジまで歩いて行った
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コンビニを出ると櫻井先生はガサゴソとレジ袋を漁って
私の選んだミネラルウォーターと
それから、お茶のペットボトルについてきたストラップを私に差し出す
私もまた、慌ててカバンからお財布を出すと
櫻井先生は私の手からお財布を取り上げて
そのまままた、カバンの中にお財布をスルリと入れた
翔「買ってやるよ、これぐらい(笑)」
A「……でも……。」
翔「今日は、仲良くしてくれたお礼(笑)」
A「仲良く……って……。」
翔「俺、今朝も言ったけどさぁ？ほんっと新しい学校と生徒に緊張してたのよ。だけど、最後の最後に倉持に会って、ちょっとだけだけど話してみてさぁ？なんだか安心したっていうかさ？だから、お礼(笑)」
A「あの……よくわかんないんですけど……。」
翔「いいから、いいから！もらっとけよ、買ってやるって言ってんだから(笑)その犬もやるよ。」
櫻井先生は私の肩をポンポンって叩いて
眉を下げて笑った
私はもらったペットボトルと犬のストラップをぎゅぅって握りしめて
A「ありがと……ございます……//」
ぶっきらぼうにそう返すことしか出来なかった
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ドキドキと切なさが加速してる
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相手は先生なのに
犬のストラップはいらないからあげるって言ってるだけなのに
ドキドキするのは変だって思うのに
胸が締めつけられるような苦しさが
私の中でいっぱいになってた
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さち(プロフ) - 四葉さん！はじめまして！さちと言います。もーﾄﾞｷﾄﾞｷが止まらないです☆私は四葉さんの表現する情景とかがすごい好きです。自分で想像できますもんね？どんどん読み進めていきたいです！いっぱいﾄﾞｷﾄﾞｷさせて下さい（笑） (2015年9月7日 11時) (
レス) id: c724a1f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - kukuさん» 私も学生に戻りたいー！なんなら人生やり直したいー！そんな諦めの人生送ってますけど、妄想だけは諦めてないZE☆ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - まみさん» 降臨！降臨っていえば帝王降臨……みたいに感じちゃうんだけど(笑)黄昏る教室ではいつもの教室とはまたちがう雰囲気で……ってことで( ＊｀艸´) (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - YOHさん» ありがとうございまーっす( *｀艸´)なんとなーくな雰囲気を出したいだけのために無駄な背景描写までしちゃうんだけどね！いや、きっと無駄じゃない！って思ってる！！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 奈穂さん» 保健室の先生ってEROいイメージしかないんだけどねー、実際保健室に行ってもEROさなんてこれっぽっちもない年配の先生がいたりして|ω・`)穏やかな保健室の空気に惑わされちゃう！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉
作成日時：2015年3月28日 17時
