21.サクラ漂う ページ21
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今のこの時間を名残惜しみながらシートから立ち上がると
櫻井先生もまた、同時にシートから立ち上がっていた
二人でした同じ行動は不思議なもので
必要以上の親近感を持たせてくれる
そんな二人の行動に
同じように一緒に顔を見合わせていた
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翔「なんだ、倉持。ここの駅か？」
A「……はぃ……。先生も、ですか？」
翔「そう、俺も(笑)」
くしゃって顔を歪めて笑った櫻井先生は
重そうなカバンをかかえて先に電車から降りていく
私もまた、短い停車時間に間に合わせるように
ぎゅっと胸にカバンを抱えて
櫻井先生の背中を追いかけていた
.
.
ささやかな偶然が嬉しかった
雑踏の中
私の前を歩く櫻井先生の背中を追いかけて
遅れないように必死に付いて歩いた
駅の構内なのに、ふわりと桜の花の香りが漂うように感じたのは
誰かの香水のせいなのか
それとも、櫻井先生から感じる香りなのか
それとも────
思考をピンク色に染めるその香りは
淡い色なのにどこか
魅力的で
魅惑的で────
また、ザワザワと騒ぎ出した胸の中を抑え込むよう
胸に抱えたカバンを抱きしめていた
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スラリと伸びた背中が
寝癖ではねた髪の毛の後頭部が
スーツのワイシャツから覗く腕時計が
目に見える櫻井先生の姿全部が、キレイ色したフィルタリングに覆われている
恋とは認めたくなくて
だけど、どこかでそうなんじゃないかって疑ってみて
そんなに気の多い女じゃないはずなのにと
自分の気持ちさえ分からなくなってる
こんなにも櫻井先生を追いかけてる私は、一体何なのかと
モヤモヤした気持ちに、私が取り残されてる
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さち(プロフ) - 四葉さん！はじめまして！さちと言います。もーﾄﾞｷﾄﾞｷが止まらないです☆私は四葉さんの表現する情景とかがすごい好きです。自分で想像できますもんね？どんどん読み進めていきたいです！いっぱいﾄﾞｷﾄﾞｷさせて下さい（笑） (2015年9月7日 11時) (
レス) id: c724a1f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - kukuさん» 私も学生に戻りたいー！なんなら人生やり直したいー！そんな諦めの人生送ってますけど、妄想だけは諦めてないZE☆ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - まみさん» 降臨！降臨っていえば帝王降臨……みたいに感じちゃうんだけど(笑)黄昏る教室ではいつもの教室とはまたちがう雰囲気で……ってことで( ＊｀艸´) (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - YOHさん» ありがとうございまーっす( *｀艸´)なんとなーくな雰囲気を出したいだけのために無駄な背景描写までしちゃうんだけどね！いや、きっと無駄じゃない！って思ってる！！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 奈穂さん» 保健室の先生ってEROいイメージしかないんだけどねー、実際保健室に行ってもEROさなんてこれっぽっちもない年配の先生がいたりして|ω・`)穏やかな保健室の空気に惑わされちゃう！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉
作成日時：2015年3月28日 17時
