03.春色風景 ページ3
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雅紀「なんだ、あいつ(笑)」
外を眺めていた雅紀くんが、不意に指を指して笑う
そこには、入学式を控えた1年生に混じって
スーツ姿の、父兄にしてはまだ若い男の人が焦った顔をしてキョロキョロと周りを見渡していた
A「新しい先生……かなぁ？」
雅紀「教師がこの時間に来るのはおかしくね？普通だったらとっくに職員室入ってんじゃないの？」
A「うん。」
雅紀「妹の入学式にでも来た兄貴なんじゃねーの？ほんで、妹を見失ったとか(笑)てか、ダサいの丸出し(笑)寝癖ついてるし！」
オモシロイものでも見つけたみたいに雅紀くんの視線はその挙動不審な男を視線で追いかけていて
肩をすくめたまま、ずっと背中でクスクスって笑ってた
雅紀「あ。」
窓ガラスに映る自分の姿を見つけて、雅紀くんが急に不安そうな顔を見せる
雅紀「A、俺、寝癖ついてないよね？後頭部までチェックしてこなかったから心配になってきた！」
A「だいじょーぶ、ついてないよ(笑)てか、今まで寝癖なんてつけてきたことないから。いつだって雅紀くんはカッコよくしてるもん。」
雅紀「そう？」
A「そう(笑)」
くしゃくしゃって後頭部を指先で掻いて、それを手ぐしで直す
窓ガラスに反転した雅紀くんのそんな姿を、ため息混じりに見つめていた
雅紀くんのサラサラの髪の毛が、太陽の光を吸い込んで
一層、栗色に透けて見えていた
見惚れてしまいそうになってるのは、たぶん
私だけじゃない
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雅紀くんは、言うなればモテる
ぱっと見の印象だって、同じ制服を着ていてもクラスの男の子とはどこか違っていて
私との付き合いが公認になっていても
目ざとい女の子たちから
クリスマスやバレンタインなんかにはちゃっかりプレゼントなんかをもらっているの知ってる
雅紀くんも律儀にそれを返すから、相手の女の子にだって勘違いさせちゃうんだよ
当の本人は、それを分かっているのか
私には分からないけれど────
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こんなにも人気はあるのに、なんで私のことを選んだのかなって
いまだにわからなくて不安になることもある
だけど、不安なんてなくなるぐらいいつも側にいてくれて
笑顔と安心をくれる
そんな雅紀くんとの平穏な高校生活はずっと続くんだって、この時は疑うことさえ無かったんだ
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さち(プロフ) - 四葉さん！はじめまして！さちと言います。もーﾄﾞｷﾄﾞｷが止まらないです☆私は四葉さんの表現する情景とかがすごい好きです。自分で想像できますもんね？どんどん読み進めていきたいです！いっぱいﾄﾞｷﾄﾞｷさせて下さい（笑） (2015年9月7日 11時) (
レス) id: c724a1f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - kukuさん» 私も学生に戻りたいー！なんなら人生やり直したいー！そんな諦めの人生送ってますけど、妄想だけは諦めてないZE☆ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - まみさん» 降臨！降臨っていえば帝王降臨……みたいに感じちゃうんだけど(笑)黄昏る教室ではいつもの教室とはまたちがう雰囲気で……ってことで( ＊｀艸´) (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - YOHさん» ありがとうございまーっす( *｀艸´)なんとなーくな雰囲気を出したいだけのために無駄な背景描写までしちゃうんだけどね！いや、きっと無駄じゃない！って思ってる！！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 奈穂さん» 保健室の先生ってEROいイメージしかないんだけどねー、実際保健室に行ってもEROさなんてこれっぽっちもない年配の先生がいたりして|ω・`)穏やかな保健室の空気に惑わされちゃう！ (2015年4月23日 20時) (レス) id: 8fb8ce72d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉
作成日時：2015年3月28日 17時
