合わせ鏡の合成獣 4（イナズマイレブンオリオンの刻印） (ページ25)

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無印side

グランは響の言葉を聞いて、最後なんだと悟る。先ほど響に往生際が悪いと言われてしまったので、仕方なくそれを受け入れた。

グ「…返事、してくれるの？」

響「欲しかっただろ？返事。」

グ「…そりゃあもちろん。」

響は一呼吸置いて、口を開いた。

響「…俺も、好きだったかもしんねー。」

グ「ハハッ、最後まで素直じゃないんだから。」

響「…だな。じゃあ、最後だけのスペシャル…大サービスな？」

グ「え？」

響はグランの頬に手を伸ばし、笑った。

響「…グラン、好きだよ。」

グ「…っ！？」

響「…最後だから、素直になってみたよ。」

グ「うんっ。嬉しいよっ。」

はじめて聞いた響の素直な言葉にグランは思わず涙を溢す。響はニコリと笑って、もっと顔を近づける。

響「…私が居なくなっても、この事をいつまでも引きずらないで、前を向いてね。グラン？」

グ「…あぁっ。…っん！？」

響「…ん。」

いきなりのキスに思わず動揺してしまうグラン。響は顔を赤くしながらも、キスを続けた。

グ「…っは。響っ！」

響「あははっ、最後くらい…いいでしょ？」

グ「…だね。」

そのまま二人は抱き締めあっていた。

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オリオンside

『…だったの。』

Aはあちらで起こった出来事を話した。明日人と一星は悲しそうな表情を浮かべ、野坂は興味深そうに顎に手を当てていた。

稲「…じゃああっちのAは…。」

『…うん。』

光「もっと話したかったです。」

「…おい、何勝手に殺してんだよ。」

ふと聞こえた声に、A、明日人、一星はビックリして椅子から立ち上がる。野坂が冷静に辺りを見回すと、ひとつの見慣れない人形が目に入った。

野「この人形…。」

響「…正解だ。」

光「わっ！人形が喋った！」

響「そんな驚くことかよ…。」

『…響、無事だったのっ！？』

響「…まぁな。」

響は気恥ずかしそうに、鼻の辺りを掻いた。