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「そう言えば、夜ご飯は?」
「あっ、友達と飲んでたのでもう済ませてます」
私の後ろには高そうなソファーがあって、そこに平野さんは腰掛けた。斜め後ろから香った香水にまた心臓が波打つ。
「…平野さんは?」
「んー?俺も食べてきた〜」
携帯を触りながら、のんびりと答えてくれる。
__今しか、ない。
「…この前は、お世話になりました。お礼も言わずに、ごめんなさい」
「いーえ、もう大丈夫?」
「はい、お陰様で良くなりました」
良かった良かったと呟きながら、お茶のお代わりか分からないけどグラスを持って立ち上がった平野さんの背中を見上げた。
「…あのっ、」
「んー?」
「こんなこと、聞いていいのか分からないんですけど。ずっとモヤモヤしてて、分からないままで」
平野さんは、一切振り向かない。
気付いているから?私が何の話をしようか、察しているから?
「あの日、どうして怒っていたのか知りたいんです。平野さんは私には関係ないって言ったけど、やっぱり気になります」
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作者名:みさ | 作成日時:2019年8月8日 3時