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「…鬼の気配がするね」
「うむ、どこから来るか分からないから油断するな」
夜会の会場に着き、宇髄から貰った入場券を使い、会場へ入る。
宇髄からは、ちゃんと恋人らしくイチャイチャしろよ!と念を押されていたため、Aは杏寿郎と腕を組み、会場内を探索する。
「うー、目が疲れる…」
「A、大丈夫か?」
目隠しやサングラスをするわけにいかず、人混みの中、六眼で視続けているAは、目頭に手を当てていた。
「辛ければ、俺に寄りかかるといい!」
「うん、ごめんね。そうさせてもらうね」
Aは杏寿郎の腕にしがみ付き、体重を預けた。
(…む!!!)
予想外の腕から伝わるAの感覚に、杏寿郎は一瞬停止するも、気を取り直し探索を続けた。
宇髄の読み通り、二人は非常に目立っていた。
杏寿郎に至っては、目立つ髪色だけではなく、その身長、体格でも目立っていた。
柱達の中では悲鳴嶼や宇髄がずば抜けた体格をしているため気にはならなかったが、一般人に混ざるとやはり身長も頭一つ以上大きく、スーツを着ていても分かるくらいの鍛え上げられたその身体と、整った端正な顔立ちで女性達の注目を集めていた。
Aもやはりその容姿と目立つドレス姿で、男性達が息を飲んで見つめていた。
そんな二人がそんなつもりはなくとも密着して歩いていると、図らずともお互いに牽制し合う形となった。
二人で歩いていると、ある男性に声をかけられる。
「少しよろしいでしょうか」
その男性は痩せこけているが、本来はとても整った顔立ちをしているであろうと思わせる風貌をしていた。
二人は互いに顔を見合わせると、アイコンタクトをする。
(こいつ、鬼じゃなさそうだけど、鬼の残穢が残ってる)
「何だろうか」
「主催者がお二人のことをとても気に入ったので、是非お会いしたいと仰っています」
「どうして我々なんだ?」
「お二人がとても目立っておられて、主催者の目に留まったのかと思われます」
(天元が、言ってたのと一致する)
二人は目線を合わせ、互いに頷くと
「そう言うことならその主催者とやらに会わせてもらおうか」
Aと杏寿郎は互いに目を見合わせ、恐らく鬼が待つであろう部屋に向かうことにした。
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さくら(プロフ) - 煉獄さん推しさん» 煉獄さん推しさん、リクエストありがとうございます!野薔薇が出てくるのはもう少し先なので、出てきたら書きたいと思います!その前にもしかしたら本編でも少しそういう話を作るかもしれません!のでもう少々お待ちください^ ^ (2021年12月9日 6時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
煉獄さん推し - すみません!追加で野薔薇ちゃんもその服探しに参加して欲しいです! (2021年12月8日 7時) (レス) id: 8d57d47a4b (このIDを非表示/違反報告)
煉獄さん推し - 煉獄さんと夢主ちゃんが渋谷、原宿に行って煉獄さんの現代服を買うって話書いて欲しいです! (2021年12月8日 7時) (レス) id: 8d57d47a4b (このIDを非表示/違反報告)
煉獄さん推し - 難しいお題だったのに描いてくださりありがとうございます!壊相と血塗みたいな血気術を使う鬼でしたね!今回の短編も大変満足しました! (2021年12月8日 7時) (レス) id: 8d57d47a4b (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 煉獄さん推しさん» 煉獄さん推しさん、リクエストありがとうございます!もう少し進んだら次編の短編集で書いてみますね!いつもありがとうございます! (2021年12月8日 0時) (レス) id: fc46cae9f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2021年11月16日 20時