呪霊か鬼か 短編集 ２ 【鬼滅の刃】【呪術廻戦】

・ ページ3

甘露寺が深い傷を負っている隊士を横抱きに担いで、胡蝶の所へ治療に来た様であった。


「任務で怪我をしてしまったの！！傷が深くて…、治してもらえるかしら！！」


「これは、ひどい傷ですね。こちらへ」


診察台に隊士を乗せ、診察をしている胡蝶の横からAが、ちょっとごめんねー、と隊士に触れ反転術式を施す。


するとみるみるうちに傷が塞がり、隊士の意識も戻った。


「Aさん！いてくださって良かった！ありがとうございます！」


「もう痛い所はないかな？」


と隊士に言うと、大丈夫です、助かりました！と答える。


「俺達が帰る前で良かったな！」


「はい！炎柱様もいらっしゃったのですね！…え？炎柱様…？」


隊士は杏寿郎を見ると固まったまま動かなくなった。


どうしたのかしら、と甘露寺が覗き込むと、きゃ！！と顔を真っ赤にする。


「れ、れ、れ、煉獄さん！！そ、その可愛らしいお耳はどうしたんですか！！」


「うむ！鬼の血鬼術を食らってしまってな！

柱として不甲斐なし！

だが数日で治るらしいから、暫しの辛抱だ！」


「私を庇ったせいで、杏寿郎がこんな可愛いお姿になっちゃったんだよ」


とAが横から半笑いで補足をする。


「こ、こんな可愛らしい血鬼術もあるのね！！…伊黒さんのも見てみたいわっ」


甘露寺は顔に手を当て、杏寿郎を見ながら呟いていた。


最後の呟きはAにしか分からなかったようだが。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す