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世にも奇妙な血鬼術3 ページ1

「炎の呼吸 弍の型 昇り炎天!」


杏寿郎は鬼の頸を斬った。


「あー!!!やっと!倒せたー!!」


鬼の頸を斬った瞬間、Aは安堵の溜息を漏らす。


というのも、この鬼を倒すのに、二人は三日三晩徹夜で追っていたのであった。


「だな、さすがに疲れてしまった!」


「ほんとにね、色んな動物になって逃げるとかズルすぎる!

どこから来るかも分からないから、無限張りっぱなしで頭痛い!」


「厄介な鬼だったが、これで帰れるな!」


Aが安堵して無限を解いた瞬間、黒い影がAを襲う。


「A!危ない!」


杏寿郎がAを押し身を挺して庇うと、杏寿郎の腕に鬼の頸が噛み付いて来る。


「こいつ、まだ生きてたの!?」


しかし杏寿郎の腕に噛み付いたまま絶命した鬼は、そのまま風化していく。


「最期の足掻きだったようだな。しぶとい鬼だ。」


「本当だね、さて、帰って寝よ寝よ!…ん?」


Aが杏寿郎を見て、目を丸くする。


「…あれ、疲れてるのかな」


Aは目を擦り、再度杏寿郎を見ると、やはりあり得ない物が目に入る。


「む、A、どうした?」


「…どうしたって、こっちが聞きたいんですけど?」


とAは眉を顰め、頭をトントン、と指差す。


杏寿郎は、ん?、と自分の頭を触ると、自分の頭にあるはずのない物の感触を感じる。


「…まさか!!!」


「…杏寿郎、お尻にも生えてるよ」


Aは色々諦め悟りを開いた顔で、杏寿郎に伝える。


杏寿郎は自分の後ろを振り向き見ると、細長い尻尾が目に入る。


「…まさか、先程の鬼の…」


「血鬼術だろうね」


Aは六眼で視ると噛み付かれた際に、杏寿郎の身体に血鬼術が作動したであろうことが分かった。


「しかし何故耳と尻尾だけなのだ!!」


「鬼の、趣味とか?」


「よもや!!」


「杏寿郎の趣味じゃなくて安心したよ…」


二人はやっとゆっくり眠れると思った矢先の出来事にげっそりしながらも、術を解く術を聞きに蝶屋敷へ向かった。

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さくら(プロフ) - 煉獄さん推しさん» 煉獄さん推しさん、リクエストありがとうございます!野薔薇が出てくるのはもう少し先なので、出てきたら書きたいと思います!その前にもしかしたら本編でも少しそういう話を作るかもしれません!のでもう少々お待ちください^ ^ (2021年12月9日 6時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
煉獄さん推し - すみません!追加で野薔薇ちゃんもその服探しに参加して欲しいです! (2021年12月8日 7時) (レス) id: 8d57d47a4b (このIDを非表示/違反報告)
煉獄さん推し - 煉獄さんと夢主ちゃんが渋谷、原宿に行って煉獄さんの現代服を買うって話書いて欲しいです! (2021年12月8日 7時) (レス) id: 8d57d47a4b (このIDを非表示/違反報告)
煉獄さん推し - 難しいお題だったのに描いてくださりありがとうございます!壊相と血塗みたいな血気術を使う鬼でしたね!今回の短編も大変満足しました! (2021年12月8日 7時) (レス) id: 8d57d47a4b (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 煉獄さん推しさん» 煉獄さん推しさん、リクエストありがとうございます!もう少し進んだら次編の短編集で書いてみますね!いつもありがとうございます! (2021年12月8日 0時) (レス) id: fc46cae9f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2021年11月16日 20時

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