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「電話…鳴ってますけど…」
「あ、ああ…」
沖矢の首に何も無いことに呆然としていた安室に、沖矢が安室の携帯を指差しながら言った。
安室は携帯を手に取り、電話に出る。
「どうした？遅かったな…え？ 赤井が！？」
安室の発言から、赤井がジョディとキャメルが乗っている車にいる、という報告を受けたというところだろう。
＊
「このカーブを抜けたら200mのストレート…5秒だ、キャメル。」
赤井は、どこまでも追ってくる車の方を振り向きながら静かに言った。
「え？」
「5秒間ハンドルと速度を固定しろ。このくだらんチェイスにケリをつけてやる」
「りょ、了解！」
「っていうか、あんたどこで何やってたのよ？何で車に乗ってるわけ！？」
そう大きな声で言ったジョディに、赤井は笑みを浮かべながら答えた。
「全て思惑通りだよ…あのボウヤのな」
いつの間にかスピーカーにしていたAの携帯から聞こえてくる赤井の声に、Aとコナンは顔を見合せ微笑んだ。
「あのボウヤってまさか…コナン君？」
「ああ…俺の身柄を抵抗なしで確保するには、俺とつながりが深そうなお前らのどちらかを拘束するはず。
人知れずそれを実行するには、FBIの仲間から離れる車での外出中。
俺の死に不審感を持ち始めていたジョディなら恐らくこの来葉峠に来ると的中させていたよ。
所々、彼女の助言もあったようだが…」
赤井はそう言いながら、手袋をはめ、ジャケットの裏ポケットから拳銃を取りだした。
「け、拳銃って…あんた何を！？」
それを見たジョディが慌てて言った。
「200メートルのストレート！見えました！」
話を遮るように、キャメルが大声で叫んだ。
「任せたぞ、キャメル」
「了解！5秒間ハンドルと速度を固定します！」
赤井は後方の車に向かって拳銃を構えた。
キャメルのカウントダウンが始まる。
「無茶よ！タイヤのエア漏れで車が揺れているのに、拳銃の照準を合わせるなんて！」
目の間に迫るカーブに焦りながら、ジョディは慌てて言った。
しかし、それに対して赤井はとても冷静だった。
「規則的な振動なら…計算できる」
ドン…！！
発砲音の後、Aの携帯からは3人の会話は聞こえず、タイヤが擦れる音ばかりが聞こえる。
上手くいったのだろうか。
「追ってこないってことは、振り切ったようね…」
「さすが赤井さん！」
今日は何度ヒヤヒヤさせられたのだろうか。
今回だけで10年程寿命が縮むような勢いだ、とAは思った。
赤井は喜ぶ2人に、冷静に先程の車の元に戻れと指示を出した。
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つむぎ(プロフ) - 猫さん» ありがとうございます！(TT) そう言って頂けてとても嬉しいです！のんびり更新ですが、面白い続きが書けるように頑張ります！！ (2022年5月1日 17時) (
レス) @page5 id: bbde7c25ca (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白いです！！続き待ってます！ (2022年5月1日 9時) (レス) @page4 id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむぎ | 作成日時：2022年4月24日 4時
