story7 ページ11
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「確かに、僕の子供の頃の渾名は『ゼロ』でしたが…Aさんとは先日知り合ったばかりですよね？」
「私ではありません…『ヒロくん』と幼馴染でしたよね？」
いつもの笑顔で誤魔化そうとする安室に、Aはさらに問いただした。
『ヒロくん』と言った瞬間、彼の目の奥が少し揺れた気がする。
「私、思い出したんです。彼が電話越しに『スコッチ』と呼ばれていたこと。そして、あなたは『バーボン』…」
安室は何も言わなかったが、Aはさらに続けた。
「あなたたちは…あの組織に潜入している公安警察。違いますか？」
彼女がそう言いきった後のAの殺風景な部屋は、とても静かだった。
「…貴方を…巻き込みたくなかった」
しばらく沈黙が続いたあと、安室は重々しい口を開いた。
「『ヒロくん』は…」
「…あいつはもういない。」
覚悟はしていたはずなのに、現実がAに重くのしかかった。
ぽたぽたと彼女の瞳から大粒の涙が零れた。
「…あなたを見ていると、ヒロくんが楽しそうに話していたことを思い出すんです。」
Aはそっと涙を拭い、安室に微笑みながらさらに続けた。
「あなたに会えてよかった」
先程まで泣いていたのに、そう強く言う彼女に、安室は少し驚いた。
しかし、ヒロが彼女と親しくしていた理由が分かった気がしたのだった。
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つむぎ(プロフ) - 猫さん» ありがとうございます！(TT) そう言って頂けてとても嬉しいです！のんびり更新ですが、面白い続きが書けるように頑張ります！！ (2022年5月1日 17時) (
レス) @page5 id: bbde7c25ca (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白いです！！続き待ってます！ (2022年5月1日 9時) (レス) @page4 id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむぎ | 作成日時：2022年4月24日 4時
