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炭治郎が屋根の上に登ると、刀を抜いたAの姿が目に入る。


更にその前方を見ると、一人の人影がこちらを見て笑っている。


「あれぇ、起きたの?

おはよう。

まだ寝ててよかったのに」


「…こいつが…!」


炭治郎は眉を顰めると、鬼は笑いながら話し掛けてくる。


「せっかく良い夢を見せてやっていたでしょう?

お前の家族を惨殺する夢をみせることだって出来たんだよ?

今度は父親が生き返った夢を見せてやろうか」


炭治郎は鬼の突飛もない言葉に一瞬呆気に取られる。


「それよりお前は良い夢を見せてあげたかったけど、出来なかったんだよね。

どうしてかなぁ?」


鬼がAに向かって、首を捻って問い掛ける。


「…さあね」


炭治郎はAから悲しい、そして辛い匂いがしたのを見逃さなかった。


「人の心に土足で踏み入るな。

俺はお前を許さない!」


炭治郎は鬼に向かい、技を放つ。


「水の呼吸 拾ノ型 生生流転!」


Aも鬼に向かい、走り出す。


が。


「お眠りィィ」


鬼の手に付いた大きな口から放たれる血鬼術に、二人は意識を失ってしまう。


しかし、炭治郎がすぐに覚醒し、それに続いてAも覚醒した。


鬼は続けて血鬼術を放つも、二人はすぐに覚醒し、どんどん距離を詰めて行く。


先にAが一気に駆け抜け鬼の手を斬り落とすと、その隙に炭治郎が鬼の頸を斬った。


よし、と思ったのも束の間、あまりの感触の無さに炭治郎は困惑していた。


「Aさん…!あまりに感触が無さすぎます!」


「…どういうこと?」


そんな二人を嘲笑うかのように、うふふ、と言う声が聞こえて来た。


「君達がすやすやと眠っている間に俺はこの列車と融合した」


斬った頸からうねうねと触手を伸ばした鬼がケタケタと笑う。


「この列車にいる二百人の乗客が餌。

そして人質。

守り切れる?

人間たち全てを、俺におあずけさせられるかな?」


鬼はそう言い残すと、列車の中に消えて行く。


「Aさん!まずい!

眠っている人達を守らなければ!!」


「…だが、二人で守り切れる車両にも限界がある。

…くそっ!どうすれば…」

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さくら(プロフ) - カケオレさん» カケオレさん、コメントありがとうございます!少し忙しくなってしまい、土日しか更新が出来ないんですが、気長にお待ちいただけると嬉しいです! (2022年3月31日 23時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - 更新待ってます!頑張ってください! (2022年3月31日 14時) (レス) @page20 id: 661d0ebc5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2022年3月6日 1時

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