53 ページ3
「それより、竈門。
日輪刀は持ってる？」
炭治郎は、はい！、と日輪刀を見せる。
「よし、じゃあ行こう。
私の刀で、この鬼をどう斬ろうか悩んでいたところなんだ」
Aの持つ刀は普通の刀であるため、斬る事は出来ても、消滅させる事までは至らない。
そのため、陽が出る迄交戦を続けようかどうするか悩んでいたところであった。
「はい！行きましょう！
禰󠄀豆子、ここで皆を見ててもらえるか？」
竹筒を咥え、ん！、と手を挙げた禰󠄀豆子と呼ばれた少女を残して、二人は前方車両へ走り抜けた。
「如月さん！」
「…竈門。
こんな時に悪いんだけど、下の名前で呼んでもらえる？
あまりそう呼ばれるのは好きじゃないんだ」
少し悲しそうな匂いを放つAを見て、炭治郎は少し申し訳なさそうに、あ、すみません！と答える。
「Aさん、ですね！
俺のことも炭治郎と呼んでください！」
「分かった。
ありがとう、炭治郎」
ほんの少しだけ微笑んだAを見て、炭治郎の鼓動が跳ねたが、当の本人は全く気付いていなかった。
先頭に向かって走り、車両を移ろうと扉を開けた時、炭治郎は手で鼻を押さえる。
「ぐっ…！」
「どうした？」
「こんなに酷い鬼の匂いの中、俺は眠ってたんですね…！」
「仕方ない。
何か強制的に眠らされる絡繰があったんだろう。
それより、上、にいる。
行こう」
Aはそう言うと、手摺りに登り、そのまま屋根の上に飛び乗る。
炭治郎も続いて、屋根に手を掛け、クルッと飛び乗った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 165人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくら(プロフ) - カケオレさん» カケオレさん、コメントありがとうございます！少し忙しくなってしまい、土日しか更新が出来ないんですが、気長にお待ちいただけると嬉しいです！ (2022年3月31日 23時) (
レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - 更新待ってます！頑張ってください！ (2022年3月31日 14時) (レス) @page20 id: 661d0ebc5d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくら | 作成日時：2022年3月6日 1時
