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「如月…。
どうしてそんなことをした…?」
衝撃のあまり声を出せない柱達に代わり、悲鳴嶼が問いかける。
「俺達が歩いていたら、急に斬りかかってきたんですよ!!
こんな奴、早く処刑してください!!」
Aの後から、同じく隠に連れられてきた現場に残されたもう一人の隊士が、声を上げる。
よくもそんなこと言えたな、とAは一瞬思ったが、楽になれるなら、と目を伏せる。
「如月に聞いている…」
悲鳴嶼は隊士を鋭い眼光で一瞥すると、隊士はひぃっ、と短い声を上げる。
「話すことなどない。
処刑するなら早く」
隊士が醜く笑う顔が見えたが、そんなことはもういい。
こんな思いをするくらいならば、もう何も望まない。
だって、生まれてきたこと自体が罪だったのだから。
早く終わらせてくれないか。
俺は目の前が真っ白になった。
あそこにいるのは誰だ?
悪い夢なら覚めてくれないか。
Aがそんなことをするはずがないだろう。
誰よりも命の重さを知っていた。
そんなAが理由も無く、隊士殺しなどする筈がない。
…だが、どうして、それならば何も言わないのだ。
人間というものは悲しいかな、想像を絶する衝撃を受けると何も出来なくなるらしい。
声が出ない。身体が動かない。
声を出せ、一歩踏み出せ。
そう思えば思う程、意に反して身体が硬直するのが分かる。
嘘でも何でもいい、申し開きをしてくれ。
そうすれば、俺は全力で味方をする。
A…!
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さくら(プロフ) - ゆかりさん» メッセージに送らせていただきましたので、確認をお願いします! (2022年2月20日 12時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - さくらさん» 返事遅くなってごめんなさい。大丈夫です! (2022年2月19日 21時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 雪さん» 雪さんコメントありがとうございます!ご指摘、直しました。誤字が多くて申し訳ございません。 (2022年2月11日 8時) (レス) id: 2c8a922d81 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - また続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが…。 同じく27.慟哭のここの部分 ○○←名前は、思いもやらぬ煉獄の声の大きさに目を見開いて驚くも、すぐにいつもの様に戻る。 これ正しくは思いもよらぬ (2022年2月11日 1時) (レス) @page27 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 27.慟哭のここの部分 悪い思ったんだが、と前置きをした上で、煉獄が事の顛末を話す。 これ正しくは悪いと思ったんだが、ではないんでしょうか? (2022年2月11日 1時) (レス) @page27 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2022年1月23日 22時