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その気配も一つではなく、複数の、しかも殺意を漂わせていることに気付いたAは、近くにあった鞄と刀を手に取り部屋から逃げようと試みるも、既に囲まれており、逃げ道が無いことが分かってしまった。

観念したAはこういう時のために作っておいた隠し扉の側まで足を運んだところで、部屋の扉に弾丸が突き刺さる。


そのまま蹴破られた扉からは、見るからに堅気ではない人間達が銃や刃物を持ちながら入ってきた。


「如月ってのはテメェか?」


「…だったら何」


「よくも、坂ノ上を助けやがったなぁ!?」


「…いちいち患者の名前なんか覚えてない」


恐らく昨日助けた男のことであろう。


とすればここにいるのは敵対する組織の者だろうか。


Aが助けたことに八つ当たりをしにきたとしか考えられなかった。


「テメェふざけてんのか!?

この状況分かって言ってんだろうなぁ!?」


そう言うと、部屋を囲んでいた男達が一斉にAに銃を向ける。


「…はぁ、それって八つ当たり?」


Aはこういうことは初めてではなかった。


金払いの良い患者には恨まれる者も多く、怒りの矛先が自分に向くことも多々あった。


だが、さすがにここまで追い詰められたのは今までになかったため、額には冷や汗が流れていた。


「テメェ!!!やっちまえ!!」


男がそう言うと、周りの男達は引き金を引こうとする。


が、そこにはAの姿がなかった。


Aは隠し扉の後ろにあった階段を、目にも止まらぬ速さで駆け抜けていた。


しかし、向かう先は屋上しかなく、Aは半ば諦めながらも、走り続けた。










「ハァハァ、観念、しろ」


一気に駆け上がってきたせいか、男達の息が上がっていた。


「へぇ、割と速かったね。

けど、ごめんね」


屋上の端まで追い詰められたAは、このままコイツらの手に掛かって死ぬよりは、一か八か、五階の高さから飛び降り逃げる道を選んだ。


Aはトンっと屋上から飛び降りると、男達は驚きAの飛び降りたであろう地面を見るも、Aの姿はなかった。


下まで駆け降りた男達がいくら探しても、Aの姿を見つけることは出来なかった。

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さくら(プロフ) - ゆかりさん» メッセージに送らせていただきましたので、確認をお願いします! (2022年2月20日 12時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - さくらさん» 返事遅くなってごめんなさい。大丈夫です! (2022年2月19日 21時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 雪さん» 雪さんコメントありがとうございます!ご指摘、直しました。誤字が多くて申し訳ございません。 (2022年2月11日 8時) (レス) id: 2c8a922d81 (このIDを非表示/違反報告)
- また続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが…。 同じく27.慟哭のここの部分 ○○←名前は、思いもやらぬ煉獄の声の大きさに目を見開いて驚くも、すぐにいつもの様に戻る。 これ正しくは思いもよらぬ (2022年2月11日 1時) (レス) @page27 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
- 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 27.慟哭のここの部分 悪い思ったんだが、と前置きをした上で、煉獄が事の顛末を話す。 これ正しくは悪いと思ったんだが、ではないんでしょうか? (2022年2月11日 1時) (レス) @page27 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2022年1月23日 22時

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