検索窓
今日:4 hit、昨日:30 hit、合計:452,181 hit

40 ページ41

(どうしてこんなことになっている…!!!)



日が登り始めた早朝に杏寿郎は目を覚ますと、Aが自分の身体にしがみついていた。



杏寿郎は微動だに出来ず、昨日の出来事を思い出している。



(…昨日、父上と千寿郎がいなくなった後……!!)



飲み慣れない日本酒を結構飲み、酔っていたとは言え、昨夜の出来事は鮮明に覚えていた。



(…やってしまった!!!)



拭く物とってくるね、と立ち上がったAに行って欲しくないと思ってしまい、手を引き呼び止めた。
バランスを崩したAが自分に倒れ込んできてから、理性の歯止めが効かなくなってしまった。



思わずAを抱き締めると細くて折れてしまいそうな程でとても儚く、離したくないと思った。



あの夜、縁側で見たAのひどく寂しげな横顔を思い出し、更に腕に力を込めた。



ずっと側にいると言った後のAの顔がとても可愛くてて思わず口付けてしまいそうになったが、そこは堪えた。



自分の胸で泣いているAがひどく愛おしく、またその体温が心地良く、そうしているうちにいつの間にか意識を飛ばしてしまっていた。



が、その後が問題だった。



実は起きていた。正確には、Aが横に寝かせてくれた時に意識を戻した。一度は起きようとしたが、信じられないことが起き、そのまま寝たふりをすることにした。



Aが自分に触れてくる。



狸寝入りを決め込んでいたため、Aの顔は見ることは出来なかったが、恥ずかしさと欲望の狭間で理性は崩壊寸前だった。



だが、すぐ手は離れ、Aが部屋の外に出て行った後、杏寿郎は呼吸を整えた。
この後どうしようかと、少し考えていたら、Aが戻ってくる足音が聞こえ、また狸寝入りを始めた。



しばらくして、自分の上に薄手の布団が掛けられた。Aの優しさに感謝していると、トントンと胸のあたりを優しく叩かれ、そのリズムの心地良さに完全に眠りに落ちた。




そして冒頭の状態である。

(何故ここにAが!!!!そろそろ千寿郎も起きてくる頃合いだろうし、ましてここは居間だ!!!)



まずい!!と思いAを起こそうとすると、寝ぼけながら、うーーん、と更に抱きついてくる。



(っん!!!愛い!!!)



違う違うと思っているうちに、千寿郎が起きてきて、怒られたのは言うまでもない。

41→←39



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (140 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
431人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さくら(プロフ) - 廣岡唯さん» 廣岡唯さん、ありがとうございます!良かったら続きも読んでいただけるとありがたいです😊 (2022年11月11日 19時) (レス) id: fc46cae9f1 (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯 - 面白い煉獄杏寿郎さ❤️ん (2022年11月11日 12時) (レス) @page41 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - いちごマカロンさん» いちごマカロンさん、いつもありがとうございます!ニヤニヤしていただいて笑 中々更新出来ずすみません!もう一つの方完結させたら引き続き更新する予定ですので、よろしくお願いします! (2022年4月7日 11時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
いちごマカロン - 七話で煉獄さんが夢主に服がばってされてニヤニヤが止まらん (2022年4月5日 18時) (レス) @page8 id: d434798822 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん、コメントありがとうございます!とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします^ ^ (2021年8月29日 8時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さくら | 作成日時:2021年8月24日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。