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(どうしてこんなことになっている…!!!)
日が登り始めた早朝に杏寿郎は目を覚ますと、Aが自分の身体にしがみついていた。
杏寿郎は微動だに出来ず、昨日の出来事を思い出している。
(…昨日、父上と千寿郎がいなくなった後……!!)
飲み慣れない日本酒を結構飲み、酔っていたとは言え、昨夜の出来事は鮮明に覚えていた。
(…やってしまった!!!)
拭く物とってくるね、と立ち上がったAに行って欲しくないと思ってしまい、手を引き呼び止めた。
バランスを崩したAが自分に倒れ込んできてから、理性の歯止めが効かなくなってしまった。
思わずAを抱き締めると細くて折れてしまいそうな程でとても儚く、離したくないと思った。
あの夜、縁側で見たAのひどく寂しげな横顔を思い出し、更に腕に力を込めた。
ずっと側にいると言った後のAの顔がとても可愛くてて思わず口付けてしまいそうになったが、そこは堪えた。
自分の胸で泣いているAがひどく愛おしく、またその体温が心地良く、そうしているうちにいつの間にか意識を飛ばしてしまっていた。
が、その後が問題だった。
実は起きていた。正確には、Aが横に寝かせてくれた時に意識を戻した。一度は起きようとしたが、信じられないことが起き、そのまま寝たふりをすることにした。
Aが自分に触れてくる。
狸寝入りを決め込んでいたため、Aの顔は見ることは出来なかったが、恥ずかしさと欲望の狭間で理性は崩壊寸前だった。
だが、すぐ手は離れ、Aが部屋の外に出て行った後、杏寿郎は呼吸を整えた。
この後どうしようかと、少し考えていたら、Aが戻ってくる足音が聞こえ、また狸寝入りを始めた。
しばらくして、自分の上に薄手の布団が掛けられた。Aの優しさに感謝していると、トントンと胸のあたりを優しく叩かれ、そのリズムの心地良さに完全に眠りに落ちた。
そして冒頭の状態である。
(何故ここにAが!!!!そろそろ千寿郎も起きてくる頃合いだろうし、ましてここは居間だ!!!)
まずい!!と思いAを起こそうとすると、寝ぼけながら、うーーん、と更に抱きついてくる。
(っん!!!愛い!!!)
違う違うと思っているうちに、千寿郎が起きてきて、怒られたのは言うまでもない。
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さくら(プロフ) - 廣岡唯さん» 廣岡唯さん、ありがとうございます!良かったら続きも読んでいただけるとありがたいです😊 (2022年11月11日 19時) (レス) id: fc46cae9f1 (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯 - 面白い煉獄杏寿郎さ❤️ん (2022年11月11日 12時) (レス) @page41 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - いちごマカロンさん» いちごマカロンさん、いつもありがとうございます!ニヤニヤしていただいて笑 中々更新出来ずすみません!もう一つの方完結させたら引き続き更新する予定ですので、よろしくお願いします! (2022年4月7日 11時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
いちごマカロン - 七話で煉獄さんが夢主に服がばってされてニヤニヤが止まらん (2022年4月5日 18時) (レス) @page8 id: d434798822 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - わたあめさん» わたあめさん、コメントありがとうございます!とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします^ ^ (2021年8月29日 8時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2021年8月24日 15時