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Aが術式で蝶屋敷へ二人を連れて飛んだ後、胡蝶の前に急に現れた三人。
「しのぶ!!何か服貸して!!」
半分涙目の大柄の男に、しのぶと呼ばれて、眉を顰める。
「…貴方にしのぶと呼ばれる覚えはないのですが?」
「胡蝶!こいつはAだ!後で説明するから、俺とAに服を貸してくれねぇか!」
宇髄に言われ、仕方なく胡蝶は訳も分からないまま、蝶屋敷にあった着物を差し出すと、Aは奥の部屋を借りて着替える事にした。
その場で宇髄が着替えながら、胡蝶に事の説明をすると、そういうことだったんですか、と納得をしたようだった。
「私これどうなってるの?」
着物に着替えたAが部屋から出てくると、三人はその容姿に息を呑んだ。
「…あちらに鏡があるのでご覧になりますか?」
「うん、そうするね」
胡蝶に言われ、鏡の所へ行くA。
「…あれAだよな?」
「…そうですね、吃驚しました」
「うむ!美男子だったな!」
二人はそう言う杏寿郎を見ると、プッと吹き出す。
「れ、煉獄さん。今気付きましたが、煉獄さんも女性になってらっしゃるんですね」
「煉獄、お前、女になっても派手だな!」
「よく分からないが、宇髄がいつもより大きく見えるな!」
「煉獄さん、女性の姿…お似合いですよ」
胡蝶は込み上げる笑いを堪えながら、やっとの思いで杏寿郎に伝える。
三人が話していると、Aが自分の姿を確認したのか、信じられないと言った顔付きで戻ってきた。
「A、…気を確かにな?」
「…この姿、まんま悟なんだけど」
Aは兄の悟と瓜二つの姿になってしまっていた。
「悟…とは、Aの兄上か!」
「Aの兄貴はそんなに派手なのか!」
「派手か、は分からないけど、いつも自分でグッドルッキングガイとは言ってたかなー…」
「でもこう見ると、Aさんはお兄さん似なんですね。
身長と髪型こそ違いますけど、それ以外はとても似てらっしゃいます」
「そうだね、昔から良く言われたよ」
少し寂しそうな顔をして答えるAを見て杏寿郎は、Aの頭を撫でようとする。
が、いつもと身長が逆転していて、頭に届く気配がない。
「ちょ、杏寿郎、何してるの?
っていうか今気付いたけど、小さっ!!
女の子になってる!!」
え、何、ちょっと、うける!とお腹を抱えて笑うAを見て、杏寿郎は複雑な気持ちになるが、元気になったなら良かったと安堵した。
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さくら(プロフ) - 伏黒パパ推しさん» 伏黒パパ推しさん、コメントありがとうございます!また入院されてたんですね、でも良くなられたみたいで良かったです!また何かリクエスト等ありましたら、書いてみたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2022年1月23日 12時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
伏黒パパ推し - お久しぶりです。退院してから二週間後ぐらいにまた体調を崩して1ヶ月半また入院してました。でも今は回復していますので安心してください。入院中もこの小説見ながら元気をもらっていたので続きをお待ちしてます。 (2022年1月23日 4時) (レス) id: 101530242c (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 氷飴さん» こちらでコメントいただいてたの気付かずすみません!氷飴さん、いつもありがとうございます!文章に自信があまりないので、そのお言葉はとても嬉しいです!呪術はーの方ももう少し進んだら短編書きたいと思っているので、お付き合いいただけると嬉しいです! (2021年12月20日 23時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴 - 本編も読ませてもらってます!文を書くのがとても上手ですね!とても面白かったです! (2021年12月3日 7時) (レス) id: ab4c7ac665 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 煉獄さん推しさん» リクエストのもの、お待たせしました!続編に続いておりますので、よかったら読んでみてください^ ^ (2021年11月16日 20時) (レス) id: 8f829f7667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2021年9月23日 16時